2015年12月24日 三度目の継続審査。 [クルマ]
Panasonic LUMIX FX-500
クリスマス・イブである。
が、話題はクルマ、車検のことである。
わざわざこの日にこの捻くれた話題なのは、良く言えばクリスマス・イブなどと浮かれないオトナの達観、まぁその、つまり加齢に伴う哀愁のせい、ではないと言い訳は予め用意をしておこう。
ともかく、シトロエンC5 Tourerの三度目の車検が済んだ。
前回の車検から、その時も書いているが、あっという間に車検の時期がやってくるのである。上掲の写真も前回のそれとまるで変わらないように、いつもの様にシトロエン目黒サービスポイント(という名のプジョー目黒)に丁度一週間前の午後入庫し、日曜日の夕方には完成の連絡を貰い翌月曜日の夕方出庫した。
入庫時に前回と同様重量税32,800円と自賠責保険料27,840円、印紙代の1,800円の計62,440円を収め、出庫時に142,000円を支払った。これは車検早期予約で10,000円引きとパーツ代10%offの結果である。内訳的には税別でバッテリーの交換が初回車検時より高価な本体31,100円に工賃3,250円、ブレーキオイル2,000円工賃8,400円、エンジンオイル&エレメント14,075円、リアワイパー2,300円、ポーレンフィルターが車内消臭除菌キャンペーン30%offで7,280円が主だったところだ。あわせて204,440円であるが、実は夏の終わりにタイヤを交換しているのでそれを加算すれば、BXの頃に比べずいぶん安くなったとはいえそれなりの大きな(厳しい)金額の出費だ。
因みにタイヤはwebを駆使し安価を旨に選び交換した。ピレリのCinturato P1をフジ・コーポレーションで装着である。フランス車にメイドインチャイナのイタリア製のタイヤを装着し日本で走るという些かシュールなグローバリズムである。純正装着のミシュランに比べ若干腰砕け気味の手応えが気になるもののずっと静かなタイヤだ、先代C5から乗り換えて不満だった車内の煩さがかなり改善したのは安さに妥協を覚悟していた中望外な利点だった。
7年を経たといえ相変わらずC5の満足度は高い。サービス工場からの帰宅ですらドライブ気分だ。ましてやハイドロニューマチックの終焉が明らかになった今、それを乗り続ける言い訳に用意出来る。ただ、回を追って順当に増していく車検費用が不安を増していくのである。
2015-12-24 20:07
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2015年8月23日 大海は芥を択ばず。 [クルマ]
Panasonic LUMIX FX-500
腹立たしい出来事の記録である。
先日、つまり既にそれなりの時間が経過した出来事であることは相変わらずである。
観光地でも有る故郷への帰省は、渋滞を少しでも避けるが為にお盆が開けての行事となっている昨今である。もちろん帰省と言う名の墓参りである現状に鑑みてお盆を過ぎてしまう事へはいくばくかの忸怩たる思いは否めない。
基本的にノンストップで走り、実家近くのホームセンターへお供えの花や交換用のタンスの防虫剤を購入に立ち寄るのがいつものパターンだ。駐車区画も広いホームセンターとは言え、とくに地方でよく見かける”粗暴な”クルマから身を守る為、駐車場所に配慮してしまう狭量な自分である。
つまり、腹立たしい出来事とはこの前フリからの御推察の通りである。ただそれに気付いたのは実家に到着後のことだった。
解り難いが上掲の写真にあるように左フロントに接触痕擦過痕が残っていたのである。ヘッドライトからバンパーさらにフォグライト、チンスポイラー部及びモール、そしてそれが恐らく強い接触で瞬間的に変形する為か複数の場所に灰色の接触痕擦過痕が残っていた。
立腹と失望である。ようは気持ちが凹むのである、接触痕擦過痕は幸いにも凹んでなかったのだけど。
翌日、工具箱に見当たらなかったクルマ用コンパウンドの代わりに台所からのクリームクレンザー で、失意の接触痕擦過痕を拭った。すると付着した灰色はあっさりと落ちていくのであった。
ヘッドライトやフォグランプの透明部分もバンパー等の塗装部分も、メッキのモールからもあっさり灰色は落ちた。傷も凹みも何もない、つまり何事もなかったように元通りになった。
C5の樹脂パーツそしてその塗膜は頑丈だった。多少のダメージなど 鷹揚に受け流すC5であった。些細なことにうじうじと悩んでしまう狭量さを、クルマを通して諭してくれたのは墓参りの返事かもしれない。
2015-08-23 20:16
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2015年5月21日 Au revoir あるいは Adieu。 [クルマ]
Panasonic LUMIX FX-500
日本向けシトロエンC5生産終了だそうである。
つまり、Citroen C5の日本での販売終了というニュースがクルマ系サイトにさらりと載っていた。
グランツールと呼ばれる3大自転車のロードレースのひとつGiro d'Italiaでチームのサポートカーを始めタイヤメーカーのサポート、そして審判の乗るオフィシャルカーとしてC5の大挙走行シーンが楽しい毎日なのに些か寂しいニュースである。
ジロ・デ・イタリアのオフィシャルカーは黒系のセダンで共に走るタイヤメーカーのサポートカーは白系のツアラーだ。TV中継の多くの時間少し長めのレンズで捉えられたフロントフェイスが選手の後方に見える、そしてそれは非常にカッコイイのである。セアトやボルボやVWやジャガーやプジョー等より、無論マツダや三菱なんかより遥かにカッコイイ、という感想に反論などあろうはずはない。
しかしながら二代目C5の登場は2007年である。すでに8年を経たクルマである、一昔前の日本車なら二度フルモデルチェンジを経験した年月である。そして翌年の日本仕様導入に合わせオーダーした我家のC5 Tourerは当然7年目だ。日本国内販売終了も、まあやむ無しであろうと理解を示すのもファンの努めだ。とは言え、DS60周年の今年、日本でのハイドロニューマチックの終焉は寂しい。
本国や中国におけるC5の生産販売は2016年まで計画されている。実は二代目たる現行C5は世界的には8割近く、フランスに限っても5割はコンベンショナルなスプリングサスペンション仕様(つまりプジョー508と一緒)が売れているのである。つまりフランス・カーンの工場でのハイドラクティブサスの生産はすでに終わっておりストックの日本分配分は払底したと言うことなのかもしれない。
Cと数字を組み合わせる車名とハイドラクティブサスは後継車に引き継がれないと言われている。車名は兎も角、エコとダウンサイジングに向かう時流の中でハイドラクティブは重いからだ。シンプルなエレクトリック・アクティブサスペンション採用や横置きした合成樹脂のリーフスプリングであるとか、ラグジャリーをDSブランドとして独立させたシトロエンの大きな高級車種はクロスオーバー車だとかいかにもな噂はシトロエンらしい。
事実上最上級車種のC5の販売終了は、日本におけるDSブランドの扱いを含め覇気の感じられないシトロエン・ジャポンの今後に少々悪印象だ。ただ現行C5の乗り換えを思わない、或いは不可能な今、なんら気を病む必要がないのが何より寂しい。
2015-05-21 13:30
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2015年4月7日 雨が空から降れば。 [クルマ]
Nikon D7000 AF-S 18-200mm
雨、だからの話題である。
つまり、今日の事ではないのを予め、いつもの事とはいえ、お詫びだ。
暫く前のことである、いつもの様にC5をスタートさせた。既出の通り狭小住宅の玄関横に青空駐車の愛車を狭隘な区道に走りださせるためには幾度かの切り返しが必須な作業である。思えば、かつてBXだった頃は切り返しは不要だった。ミドルシトロエンは縦にも横にもずいぶん大きくなったものである。
後退して軽くブレーキを踏むと左後方から小さく水音が聞こえた。
前進してブレーキを踏むとやはり小さく水音が聞こえる。試しに少し強くブレーキを踏むと、明確な水音が聞こえるのである。しかも「じゃっぽん」とそれなりに重量感を伴った水音なのである。大海を行く重巡洋艦と比喩されるハイドロシトロエンだけに水音のSEかよ、とベタなツッコミを思った点には黙認を期待だ。
走りに異常は無い、先を急ぐ車内にブレーキの強弱の姿勢変化に応じて水音が左後方から伝わるだけのことである。相談したメカニックは黄砂も酷いし水抜きが詰まってドア内に雨水が溜まったのではないかと電話口で伝えてくれた。つまり本来は窓ガラスにそって流れ込んだ雨水はそのままドア下部にあるドレーンから流れ出るはずが、その小さな穴が何らかのきっかけで詰まった結果であろうと言うことであった。
まるでラム酒を満載した海賊船のように1日を過ごして帰宅後、左リアドアを勢い良く開けると果たして重い水音がするのである。雨もやんだ翌朝を待って、それまで意識したこともなかったドア下部の、巧みに目立ちにくくプレス加工された水抜き穴を、自由に曲がる弾力とコシの強さに期待して細いタイラップで突っついた。
海賊船からシトロエンC5に何事もなかったように戻ったのは言うまでもない、何日分かの降水量を水抜き穴から吹き出しながら。
2015-04-07 20:44
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NEWS! New Citroen C5 !! This is Numero. [クルマ]
Pentax K1 DA*24-70mm DC USO
発表間近の新型シトロエン C5である。
カタログ撮影の途中を撮影した。
DSシリーズを独立したブランドとしたシトロエンは、車名のルールを変更する。つまりCと数字の組み合わせによる名称は終了し単語の名称となる。シトロエンの車名といえば、課税区分を元にした名称から始まりCと数字、単語の名称からアルファベット2文字、Xで始まる単語、再びCと数字と時代を経てきた。そして、再び単語の名称となるのであるが、Xで始まるといったルールは無い。ピカソやカクタスといった自由な名付けである。そしてC5の後継車はNumeroと名乗るようである。
ラグジャリーをDSラインに担当させることでシトロエンはよりアバンギャルドな方向付けになった。新型C5つまりNumeroは、現行の実質的なPSAの最高級車というポジションからスポーティな性格のものとなる。内外装の高級感は維持されているがやや全長は短くなり、シューティングブレークと言うより大型SUVである。むしろ大径20インチホイールのせいか単独で見るとコンパクトハッチバックに見える。
パリのディーゼルエンジン規制に伴ってPSAのハイブリッドエンジンは小排気量ターボのガソリンエンジン+モーターとなった。Numeroも1.2Lターボ+電動モーターのHybrid 4をラインナップするが、注目は3気筒ガソリン0.9Lエンジン+4モーター仕様だ。エンジンは発電のみである、必要なときのみ始動する。ドライブトレーンから外れているため走行抵抗となることは無い。4輪それぞれを独立した90kwのモーターが駆動する、文字通りの4輪駆動車である。
期待の(懸念の?)サスペンションはハイドラクティブの後継のエレクトリックアクティブサスペンションだ。ストラットタワーバーの中の油圧を制御してスプリングとダンパー機能をもたせている。非常にコンパクトなサスペンションにより走行用リチウムバッテリーの搭載と広大なラゲッジスペースの両立を可能としているのである。ハイドラクティブ同様の各種センサーに加えレーザーと電波による路面センシング機能を持ち駆動用モーターとサスペンションをよりダイナミックに制御することでSUVというよりMPVなのである。
忘れずに撮影日を記録しておこう、2015年4月1日。
2015-04-01 18:39
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2014年11月25日 ニューフェイス。 [クルマ]
Panasonic LIMIX FX-500
新型Citroen C4 Picassoである。
やっと日本導入が始まった新世代シトロエンである。
日本で一番売れたシトロエンと言われる先代のC4ピカソ(とは言え遭遇率はC5以下だ)の新型がやっと日本にやって来た。133回めのパヴロ・ピカソの誕生日である先月の25日に発売開始だったはずなので、そろそろ日本の複雑な各種登録を済ませた”新車”が街中を走っている頃だが、当然未だ目にしたことはない。
開発中に116個もパテントを申請したという先進的プラットフォームの採用第一号なのだが、日本導入時期から、後発の、まあ結局”ただの”FF 2BOX ハッチバックである新型プジョー308とほぼ同時発売となってしまい、シトロエンに求めるアバギャルドっぽさが削がれたのは残念だ。
ともあれそのEMP2と呼ばれるプラットフォームの効果は、7シーターのグランド・ピカソであっても全長は例えばC5トゥアラーより約20cmも短いのに、長いホイールベースと低いフロアによる広々とした室内空間で実感できる。多彩なシートアレンジも活かせば乗車人員の低下を最小限に標準サイズのバックペーパーやポール、ハイスタンド等の長尺物の運搬といった”特殊用途”にも対応できそうである。フォトグラファー向けセールスも展開すべきであると、シトロエン・ジャポンにお伝えしたい。
グラスコックピットとも言えそうな大型の2つの液晶ディスプレイで構成される特徴的なインストルメントパネルは、DS5までの悲惨な日本仕様とは異なり、幸いなことにほぼオリジナル通りである。まともなトルコン式になった(戻った)6速ATのセレクターがかつてのDSのシフトレバー(兼スターター)を思わせるのを含め運転席周りはおよそ自動車らしくなくてシトロエンっぽいのが嬉しい。
エンジンは”また””あの”1.6Lターボである。自動車評論家の常套句のように必要十分で痛痒無く走る、ただそれだけで、深くアクセルペダルを踏んでもさっきより速くなるだけで何も高揚しない。スタートは自然なアイドリングストップ機能は、タッチの悪いブレーキに悩んでいるとせっかちに早めにエンジンをカットしてきて少し驚く。ただそのおかげで普段大排気量V6エンジンに慣れた生意気な感覚が気になる振動や音がしないのはエコ以上に効果的だ。普通のATになった(戻った?)おかげで走りは滑らかになった、あまりシフトダウンに積極的でないのが走りにくいがパドルシフトによるマニュアルシフトのレスポンスが良いのが救いだ。
シトロエンと言ってももはやコンベンショナルな金属バネのサスペンションが普通だ。それでもかつてのZXのように趣深いサスペンションはあったが、このC4ピカソはそこまでではない気がする、薄くて軽いという形容詞を思い浮かべてしまう感触だ。確かに柔らかいのにしっかり感もあって乗り心地も悪くなく、グランド・ピカソに7人乗って荷物満載したらどうなるかは判らないものの少なくとも普通に走る分には、流石フランス車と雑誌に書かれるかも知れないとは思う。
ただ、圧倒的な驚くほどの感触の違いだったのである。C4ピカソから自分の車に乗り換えて走りだした瞬間に感じたものがなんとも表現できないものの圧倒的な”何かの”感覚だった。ハイドラクティブサスペンションの感触であったり、ただの実用エンジンとは言え3.0L V6 DOHCエンジンの持つパワーであったり、クルマの造りであったりがからみ合った厚みと質量を全身に感じた。桁違いにC5トゥアラーは良いクルマだった。以前よく地方取材時などでレンタカーを使用後に帰着した羽田で自分の車に乗り換えて感じた惚れ直しより強烈な感覚だったのは、同じシトロエンというベクトル上での比較だったからかもしれない。
はっきり断言しよう、些か旧態化したCitroen C5 tourerは依然魅力的なハイドロシトロエンであると。そしてそれは決して新しいC4ピカソを買わない(買えない)言い訳の自己防衛的感覚ではない事も確かだ。
2014-11-25 19:00
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2014年9月25日 デジャヴ、白い封筒のご案内。 [クルマ]
Panasonic LUMIX FX-500
またまたの洋型1号の白い封筒のことである。
数日前プジョー・シトロエン東京㈱代表取締役社長名での”例の”白い封筒が届いた。
数日前の事を今話題にしている事に何らの意味もなく、相変わらずのせいである。さらに上掲の写真も内容とは意味を成さないのも予めのおことわりだ。
プジョー・シトロエン東京からの白い封筒のお知らせは2年前にも話題にした。その時はシトロエン青山ショウルームの閉鎖のお知らせだった。その内容は移転先が確定するまでは同じプジョー・シトロエン直営の別店舗であるシトロエン世田谷で引き継ぐといった案内であった。因みに移転候補地と噂されていた某日本車の大きなディラー跡地は、その後イタリア車の大きなディラーとなっている。
はたして今回の白い封筒の内容はシトロエン世田谷の閉鎖とシトロエン中央への引き継ぎの案内であった。つまり青山の移転先など語られることもなく引き継ぎ先であった世田谷も閉鎖と言う事だ。前回とほぼ同様な書面にデジャブかと思った、至極当然である。
パリサロン直前で、破竹の勢いのWTCCの鈴鹿ラウンドも間もなくで彼の地でも好調なC4 Picasso IIの日本発売を控えたこのタイミングで、プジョー・シトロエン・ジャポン直営ディラー店舗閉鎖のお知らせである。それは、恐らく、正しいシトロエン乗りの自虐性とその耐性を試されているのだろうと納得してしまうのは永いシトロエン乗りの悲しい性だ。
新規購入の目処のないユーザーの立場から、店舗の閉鎖は、実はあまり切実な話題ではない。とは言え1985年以来の北米市場再参入やDSストアの世界展開等の本国でのシトロエンの攻勢を思うと、絶望的なセールスの極東の地での奮闘を期待するのも永いシトロエン乗りの本音でもある。
2014-09-25 13:41
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2014年9月4日 タッチミー・イフユーキャン。 [クルマ]
Nikon D600 AF-S 60mm
タッチパネルである。
先日話題にしたカーナビの、タッチパネルを交換したのである。
はるか水平線の彼方と言ったのはジェットストリームの城達也だったと思うが、それはともかく我がC5トゥアラーのカーナビが意に反し遥か彼方へとスクロールし続けてしまう状況に陥ったのであった。因みにシトロエンC5のカーナビは本国仕様ではなく汎用品のパイオニア製で、オンダッシュモニターを本国仕様のように埋め込んだものである。ある時から化粧パネルも整形されそれなりの見栄えとなっているが、我がC5など輸入初期は文字通りの切った張ったの荒療治の末無理やり本国仕様の”よう”にモニターが取り付いている。カーナビ本体はグラブボックスを半分以上占拠し地デジチューナーは助手席下に埋め込みと苦心惨憺の体だが、おかげでニッポンのシトロエンでカーナビの恩恵に預かれていたのである。
そこで取り敢えずシトロエンサービス経由で見立ててもらうとタッチパネルの故障ということである。見えざる何者かが画面にタッチしてスクロールしているのではと言う不安が払拭されたのは一安心だ。
ただ、同時に伝えられた修理の見積もり金額は心穏やかとは程遠く、自力解決の決意は必然な成り行きだ。web上を探すとタッチパネルの故障による勝手なスクロールは頻度の高いトラブルのようで、なかにはタッチパネルの配線をカットして純粋にモニターとして使うといった実に漢らしい解決法の提示もあった。検索を続けるとヤフオクで純正”ではない”パイオニア用タッチパネルが入手可能であった。送料を入れておよそ5千円強が高いのか安いのかは皆目検討がつかない、が、修理見積もりより遥かに安価であることは間違いない。
正味2日で、そのタッチパネルは到着した。商品説明に透過率80%とあった、たしかに純正品に比べヌケが悪く汚い。保護用のビニールが張り付いてそれが汚れているのだろうと思えたほどである。とは言え液晶に重ねて光源を透過すれば気にはならないだろうと作業を続けたのはポジティブ思考か高額見積からの逃避かは、我ながら明確ではない。
モニターの分解ついでに、オンダッシュモニターが埋め込まれて実質機能不全となっていた外光センサーの改善も試みた。モニターの明るさが昼や夜に合わせて本来変化するのであるが、埋め込まれてしまったセンサーはずっと夜だと認識し続けて来たのである。受光部を変え導光用アクリルパーツを加工して表の明るさを伝えられるようにした。5年以上を経て今更か、やっとか、カーナビは昼間を知ったのである。
タッチパネルを交換して2日ほど経った、当然、勝手なスクロールもなく然程画質が低下した印象もなく有難い御託宣をカーナビは伝えている。若干タッチに対する感度が鈍いのか以前と同じタッチでは反応しないこともあるが、この程度は許容範囲だ。思いの外簡単な作業でカーナビは復活した、ただそのモニターの取り外し取り付けにはより大仕事が必要なことは特記事項だ。
2014-09-04 18:42
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2014年8月16日 故郷への長い道。 [クルマ]
Panasonic LUMIX FX-500
お盆の帰省である。
それはつまり予め予定された苦難の大移動だ。そしてムーやトナカイの本能のように、今年もまた、敢えてその難行に身を投じたのは当然である。
もっとも、帰省とはいえ4年前のこの話題と何も変わることの無い、一人で、日帰り弾丸墓参りのことである。帰郷と帰京を同日に行うため、Uターンラッシュのピークとされる16日を避け前日の15日を選んだのは言うまでもない。
因みに改めて強調するが、我が故郷は歴史と温泉と海や山の有名観光地である。夏の観光地に帰省するのは(正しくは一昔前は年末の帰省も)自虐的行為であることは、四捨五入すれば40年にもなる歳月をして実感している。そもそもが我が故郷へ至る道に選択の余地はなく火中の栗を拾う如く勇んで難行に対峙する気構えが必要だ。部分的に裏道だの抜け道だのを組み合わせ、いくばくかの停滞時間の回避を求めることで精神的安定を望むのであるが、それは、解り難い地図と現実の狭間でパッセンジャーとの不毛な諍いの新たな危機との諸刃の剣であることは言うまでもない。
カーナビは、確かに絶大なる問題解決力を持っていた。通信機能を活かし少しでも時間短縮となる抜け道を(巨大なC5ツアラーのボディには厳しすぎるとしても)選び出し組み合わせ有用な有難い御託宣を授けてくれるのである。前方で発生している渋滞の理由を把握することだって可能だ。テレビだって映る、つまり動かない車内の平穏を保つ神器である。
ところが少し前から、その頼みのカーナビが不調となった。走行中突然地図が勝手にスクロールし、しかも一切の操作を受け付けてくれない。それでなくとも1年分2万円余の価格に躊躇で更新が滞る地図表示は、例えば新東名走行時に何もない山中の浮上走行状態とは言え、それにもましてジェット機並みの速度で地図がスクロールして彼方に行ってしまうのは困りモノである。
つまり、頼りのカーナビの渋滞対応力に身を委ねることは出来ない。経験に基づき、昔のように、どうせ一人だしと、で結果往路はおよそ5時間、復路はおよそ7時間を要した。あんなところも渋滞していたし遠く前方の赤色灯の点滅を眺めながら長い停止もあったから、いつもより渋滞が酷かったのかも知れないしカーナビの有難い御託宣を甘受できなかったせいなのかは定かではない。
ただ改めて認識したのは、途中一部長年の計画道路の新規開通があったとはいえ、およそ40年たっても物理的距離は縮まらないという現実と通信機能を持ったカーナビによるクルマ版IT革命の、今更の実感だ。
そして少し不安を感じたC5の違和感を記録しておこう。急に妙に大きくなったロードノイズの侵入と、かつての経験上スフェアのヘタリに因ると思われるショックの変化が、休息しない延べ12時間走行の疲労に起因する感覚のせいであることを願いつつ。
2014-08-16 20:17
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2014年4月1日 Unveil !! Citroen new C5III / DS6 [クルマ]
Pentax K1a HD Pentax 15-35mm Limit ED USO
SCOOPである。新型Citroen new C5 IIIである。
同時にDS6としてフロントグリル等の意匠を変えて展開されるグローバルカーの初の完全な形での公開である。
既にCitroen DS9として昨年のパリ・サロンなどで展示されていたコンセプトモデルの市販型である。ボディ形状は現行のC5 IIのイメージを残しつつコンセプトモデルのままの低く伸びやかなシューティングブレイクだ。よりスタイリッシュになっているとはいえボリュームの増したリアデザインもあってラッゲジスペースは拡大している。
シトロエンはDSラインをシトロエンブランドから独立させ展開することを発表している。パリのショールームも既存のC42に加えDSワールド・パリをオープンさせている。新しいDSにはあのドゥブル・シェブロンは付かないのである、それに伴い新型及びフェイスリフトのタイミングに合わせDS WINGと呼ばれる押出の強いフロントデザインになっていくことになった。車種の大小に関わらずDSはラグジュアリ志向でCitroenブランドはカジュアル路線という計画なのである。
ところが現行DSブランドの最上級車であるDS 5はフォーマルな4ドアサルーンを追加したもののセールスは予想以上の苦戦に見舞われている。結局シトロエンブランドの高級車も再び登場なのであった、つまりCitroen C6 IIも間もなく登場するのである。
この新型C5 IIIは新しいシトロエンの顔である。ドゥブル・シェブロンを取り込んだデザインは健在で、完全にLED化された細いヘッドライトに合わせたシャープな顔立ちはDSウイングより遥かに好ましいと個人的には思う。
ボディサイズは車高を除くと現行C5 TOURERとほぼ同じだ。しかしBXの様な樹脂製ボンネットの下に収まるのは僅か3気筒1.2Lのピュアテックエンジンである。そうそれは発電用に過ぎない、つまりこのC5 IIIは電気自動車なのだ。プラグインに因る充電に加え必要に応じエンジンにより発電された電気を床下一面に配されたLi-ionバッテリーに蓄え、4輪に内蔵されたモータを駆動して走るのである。グラスルーフに内蔵された透明なソーラーセルも相まって90gCO2/km以下、燃費換算45km/l以上の環境性能と各軸出力100psのモーターによる0-100km/3.8秒の走行性能を誇る。
伝統のハイドロニューマチック・サスペンションは終焉を迎えた。Hydro-active IVは搭載されない、時代の趨勢に合わせ環境に配慮し油を使わない完全な電気式サスペンションとなるのである。Fully Active Electronic Suspensionと呼ばれる新型のサスペンションは電動モーターの力でクルマを支え、各種センサーから起こりうるクルマへの入力や姿勢変化を事前に予測し制御するのである。制御速度は3/100秒とされたハイドラクティブを遥かに凌ぐ1/1000秒であるという。マジックカーペット・ライドと称されるハイドロシトロエンは、科学の進化で魔法の絨毯を越えていくのである。
こんなクルマが200万円くらいで売られたら良いな〜なんて思う今日は、4月1日か。
2014-04-01 13:32
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