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2013年12月13日 CITROEN C5、継続検査完了。 [クルマ]

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つまり車検である。
CITROEN C5 Tourerの二度目の車検が、恙無く終了した。前回の車検をブログの話題にしたのはついこの間の様な気がするのは、恐らくブログ更新頻度の低さに加え加齢による時間経過の認知に起因かと推測されるのが、少し哀しい。

道路運送車両法により自動車は登録を受けなければ運行してはならないと言う事になっている。運行を継続するならば一定期間ごとに登録を延長する必要があり、自家用車は新車登録の後3年目、続いて2年毎にその義務が発生し、そのための検査が所謂車検なのである。

本来の目的は兎も角、面倒でお金の掛かる憂鬱な義務であることは間違いない。過去2年から3年に最初の継続検査期間は延長されたとは言え、そもそも2年や3年くらいで運行不可能に陥るクルマなんて無いだろうと悪態の一つも言わずにはいられないのは御理解いただけるであろう。

エコカー減税など異次元のものである我がシトロエンC5は、本国でも燃費と排ガスの限界で生産を止めてしまった3Lエンジン搭載が故、サービスへの入庫と同時に必要な諸費用に手心は無く重量税32,800円、自賠責保険27,840円および印紙代1,800円の合計62,440円が先ず必要である。因みに前回の車検時は66,750円であり、内訳は税40,000円、保険24,950円と印紙1,800円であった。

前回同様プジョー(シトロエン)目黒での車検である。今のC5は此処で、前のC5の時はシトロエン有明サービスだった。さらにXantiaの時は世田谷の給田の甲州街道沿いにあった当時のシトロエン世田谷で、BX GTiは西落合のシトロエン目白通り工場、そしてBX16TRSは谷原の西武自動車だった。振り返るとシトロエンの輸入元の変遷とともに整備や車検を受けたトコロはバラバラなのであるが、BXの頃の”頻繁な”工場通いから思うと最近のシトロエンはさほどサービス工場の場所に対する思い入れは無い、つまり壊れにくいと言うことだ。

メンテナンスプランB(法定24ヶ月点検)Class4とされる基本的な整備料金は52,500円であり、保安基準適合総合検査料金が9,450円、継続検査更新代行料金が12,000円の合計に消費税を加えた77,648円が所謂車検の費用である。因みに前回の基本的整備料は48,300円であった。諸費用と合わせ140,088円が3LのシトロエンC5ツアラーエクスクルーシブの二度目の車検の最低料金と言うことである。つまり後二年所有するには最低この金額を支払わなければならないという「車検」のキマリだ。

当然これに加え消耗したパーツや油脂類の交換の金額が加算されるのである。かつてはアキュムレータだのLHMだのとシトロエンならではの消耗品や、代替品の入手困難なパーツ類の為加算額は相当なもので、車検時の請求額はクルマが買えるくらいとの比喩が決して大袈裟ではなかった。なにしろ形が独特なエンジンオイルのフィルターは確か1万円ほどだったように記憶している。時も経ちハイドロもメンテナンスフリーとなってある意味フツーになった最近のシトロエンは相対的に負担額は低くなっているのは間違いない。

とは言え、車検期間の間隔がどんどん短くなっている様に感じる身には出費の不安は変わらないのである。

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2013年6月14日 ドライビングプレジャー。 [クルマ]

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我が愛車シトロエンC5は、相変わらず、快調。
それだけの話である。

26年ほど前にCITROEN BX 16TRSに乗り始めた、初めての”ガイシャ”である。兎も角、ガイシャとか左ハンドルという事以上に、初めての”AT車”ということに緊張したのは昭和の人間だからかもしれない。期待を持って乗り始めたシトロエンの魅力は圧倒的であった、結局虜になると言う言葉の実証例となった。

続いてBX GTi、そしてXantiaブレークから初代C5と乗り換えて、僅かな迷いを伴いながら結局、既定路線のCITROEN C5 TOURERのユーザーな今日である。

所謂シックスライトウインドウと呼ばれるウインドウグラフィックを始め、ルーフラインなどの外観の基本は一緒だ。ドアを開け少し遠い座席に腰掛け走りだす、この一連の動作も同じだ。勿論宇宙船のコックピットだったりヨーロッパ基準だったり左ハンドルだったりの高濃度な以前のシトロエンとISO基準(?)のC5で操作は違っても感触は同じだ。例えば立ち気味で上端が遠かったBXのステアリングも調整機能の豊富なC5で再現することも出来る。つまり、乗り換えてもそれは、「新しい」けど「いつもの」シトロエンなことは美点だ。

早くも4年半を迎えた我がC5 tourerは(大食らいな点を除けば)未だ些かの魅力の陰りも無い。洗車も稀な野ざらしのままなことを取り敢えず気にしつつ大きく上質な革シートに収まって走り始めると頬が緩むのである。大雨の夜間走行にも不安が少ない、あらゆる外乱を隔絶して移動する装置として優れていた先代C5に比べると現行C5は"クルマ"に戻っている。圧倒的な静かさだった先代に比べ、正直うるさい。同じプラスの付くハイドラクティブ3サスなのに少し硬くなった。ライトの照度低下やスロットルやステアリングを含む有効な電子制御機能の低下は感じる

結局それは方向性の修正なのであろう。相変わらず、例えばトンネルで前を走るメルセデスのヘッドライトの光軸が大きく上下を繰り返すのに対し殆ど変化しないこちらの光軸に、ほくそ笑んだり出来るのである。

排気系チューンで先代より5馬力のアップのエンジンは変わらず街乗りでは低速トルクが細い。しかしマニュアルモードで引っ張るか、Sモードのボタンを押すか、或いは思い切りスロットルペダルを踏むと3000CC V型6気筒 可変バルブタイミング付DOHCエンジンとしての本性は現れる。要するに上まで良く回り、気持ちよく、結構速く走れるのがシトロエンだ、ただ瞬間燃費計の最小公倍数のような数字から目を背ける度胸は費用である。

続報は聞こえてこないが、先日交通取り締まりに関しての国家公安委員長の発言が報道された。委員会内での論議によって取締りの為の取締りとなっている現状を見直すということらしい。

その報道の数日後高速道路を走っていた、梅雨とは言えその日も快晴で視界も良好な日であった。夕刻ではあるがISO100でF5.6の1/250秒以上が切れそうな明るさは保たれていた平坦で見通しの良い正に高速道路だった。ところがある地点から可変式電光標識の示す最高速度は80Km/hとなっていた。

事故や落下物の兆候もなく、しかも全線と思えるほど長距離に渡って表示は続いた。そして、その先で覆面パトカーに止められたクルマを路肩に見つけるという”いつもの”結果が待っていた。無論検挙理由は解らないのではあるが、その長距離に渡る規制区間を80Km/h以下で走るクルマはいなかった、本来最高速が80Km/hのはずの大型貨物車を含め規制速度以下で走るクルマなどいなかったのである。むしろ100Km/hを超えると推定できる速度で追い越していくクルマが多くを占める、そんな場所であった。

ただのドライバーの目からは80Km/h規制の目的は理解できなかった、そして安全のための速度抑制を図るのであれば取締りの明示が効果的であって、覆面パトカーでの検挙では意味合いにおいて安全喚起には矛盾なのではあるまいか。日常クルマの進歩に合わない規制理不尽を感じる事も少なくない。安全に快適にそして早く移動できることがクルマの理想である、間違いなくシトロエンはそう進化している。

願わくば、早く、ニッポンのモータリーゼーションも追いついて来て欲しいものである。

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2013年4月30日 理不尽ということ。 [クルマ]

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Panasonic LUMIX FX500

理不尽という言葉を覚えたのは幼い頃の「少年マガジン」の「あしたのジョー」だった。白木葉子あるいは力石徹のセリフだったと記憶している。矢吹丈や、ましてや丹下段平のそれでは無かったとするのは思い込みかも知れない。早速父親への口答えに用いた、ほう難しい言葉を知ってるなと言われ、一段と鼻を膨らめたのも思い出である。

自動車保険を更新した。TVCMで頻繁に流れる割安感溢れる保険料に比べると相当に乖離した保険料が悲しい。見直され更に一段上がり上限に近い料率クラスが、下限に近いCMの例の車種より大分上なことが保険料が高額になる理由だそうである。つまり3000CCのシトロエンC5ツアラーは事故を起こしやすい危険なクルマであると言うことらしい。CMの例のクルマより動力性能も操縦性能も、安全装備も優れているシトロエンC5の高い危険回避能力は料率クラスの算定基準には活かされてはいないようである。ましてやC5に比べ1000倍以上の登録台数のCMの例のクルマの方が事故遭遇率が高いだろうと考える簡単な算数も算定基準では無いらしい。

都内の道でスピードバンプに遭遇した。車速抑制の為とされる意図的に道路に凸部を構築する例のアレである。普段通ることがなかった道ではあるが独立した歩道も路側帯もある往復二車線の道路だ、勿論住宅街の生活道路ではない。存在理由は疑問であるが、当然減速して通過した。スピードバンプは高速で通過したクルマに物理的ダメージを与えることを目的に設置されているのである、要は通っちゃった後に後悔させて次から減速させようという方法論だ。つまりハナから減速するつもりが無いドライバーには、その時点で、車速抑制効果など無い。そして遵法精神に富む一般ドライバーには不必要なストレスにすぎない。

コンクリートのバリアで突然狭められている道路にも遭遇した。首都高速の高架に沿ってその下に造られた片側一車線の一方通行の道路は突然左右からコンクリートのバリアで半分ほどに狭められているのである。明らかにボディに接触する高さのコンクリートバリアで挟まれ残された空間の寸法表示も比較できる目安も無い、近づけばボンネットで死角になるその悪意に満ちた作りは目的が理解できない。ドライバーのリスクは車速抑制の大義名分の前では算定基準外のようである。

理不尽という言葉は「あしたのジョー」がいない今でも、実感は、出来る。

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2013年4月1日 スパイフォト!市販型CITROEN DS9 [クルマ]

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PENTAX K3s DFA24-120USO

シトロエンDS9である。
市販型のCITROEN DS9ということになる。コンセプトモデルとして公開されたDS9とされるNumeroはシューティングブレークでありMetropolisは4ドアサルーンであったがこれはファストバックスタイルの5ドアハッチバックだ。そもそもがシトロエンといえば大型ハッチバックサルーンの元祖である。C6や現行C5から所謂ビッグシトロエンは4ドアモデルとなってしまい些か”流行”に反していたのであったが次期モデルから復活のようである。

DS9若しくはC5IIIとして市販予定のこのモデルは、コンセプトモデルのヌーメロやメトロポリスに比較すると現実的なデザインになっているものの実車は低く長くそして大きい。メトロポリスと同様のリア周りのデザインに連なるボディサイドの抑揚あるプレスラインは美しい。基本的には現行C5のデザインテーマを引き継いでいるようで、これがシトロエンのアイデンティティと言うことになるのだろう。更にC3やDS4と似た頭上まで大きなフロントウインドウを採用し低いルーフの圧迫感を視覚的に避けるているのは如何にもシトロエンだ。

視覚的といえば絞り込んだフロントエンドと大きく張り出したフェンダーというデザインはクルマを小さく見せ、実際取り回しに貢献している。あえて立派に見せないのもエコなのだろう。

当然パワーソースはハイブリッド4である。フロントは3LV6ディーゼルターボの"いつもの"エンジンであるが、3気筒の片バンクだけ使用できることが新しい。そしてフロントにアシストモーター、リア各輪に駆動モーターの3モーターである。メーカーデーターに因ると0-100Km/h加速は僅か5.2秒ということであるから相当俊足の大型サルーンである。リチウムイオンバッテリーのみでのゼロ・エミッション走行の航続距離は約50Kmということである、勿論ハイブリッドでありプラグイン充電も可能であるから実用性は高い。

なんてなことを考える今年の4月1日であった。

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2013年2月26日 パンクブーブー。 [クルマ]

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Panasonic LUMIX FX-500

パンク修理である。
ま、早期発見早期治療でパンクは、未だ、してはいないのではあった。とクドイ言い回しの出来事である。

例のごとく昨日の話だ、視線の先のC5のリアタイヤのトレッド面に木ネジが突き立っているのが目についた。もっとも木ネジなのか金属用ネジかは定かでは無いのであるが、兎も角トラスネジと呼ばれる半球形の頭部に小さめに十字のドライバー穴の付いた”ねじ”が突き立っているのである。

突き立っているのであって、埋まっている訳では無い。途中で疲れた日曜大工のように根本まではまだ距離を残している、浅いダメージを期待である。しかし、指先の力程度ではびくともしないのである、”ねじ”としての性能を十分に発揮しているのは見事だ、ただ、誤った用途なのが残念である。結局、ねじの全長は不明なものの今後のパンクのリスクを危惧して修理に向かう決意をしたのは悲しいオトナだ。

だいぶ昔、Xantiaブレークのすり減ったタイヤを価格と変化を求めて交換したブリヂストン系タイヤ館へ向かったのである。ホイールから外して内側にパッチを貼り付ける修理で、およそ4700円であった、高価だ。サイズ違いとはいえ店頭に6000円台のタイヤが売られている矛盾の納得はオトナでも難しい。ややショルダー部に近い患部故パッチが剥がれるかもしれないという、その際はタイヤの交換をとの丁寧な説明は完璧を目指す仕事所以と解釈し店を後にしたオトナの振る舞いであったが、帰り道を間違えた。オトナを気取っても動揺は隠せないのである。

ついでにガソリンを補給した。159円/Lである、先月は152円/Lだったのにである。カラになるギリギリまで補給しない貧乏性が仇になった。後悔や反省やなんやらとブーブー言いながら帰路につくアタシは大人気無いのであった。

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2013年2月16日 白い封筒のご案内。 [クルマ]

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Pentax Optio S5

昨日届いた手紙のことである。
差出人はプジョー・シトロエン東京㈱代表取締役社長である。

洋形1号と規格される白い封筒の郵便物は、たいがい何かしらの、それなりの、重要なお知らせが内の二つ折りの厚紙に書かれているのである。差出人が個人名の時は、まあ冠婚葬祭のお知らせと考えてほぼ間違いはない。しかし企業名を冠する差出人からのお知らせは新製品等の発表会やパーティのお誘いか、或いは会社の運営に関する報告なのである。そして、受け取る洋形1号封筒は少し後者の内容が多いのはアタシの都合だろうか。

はたして内容はショールーム閉鎖のお知らせである。PSAの日本法人直営のプジョー・シトロエン東京直営のシトロエン青山ショールームの営業を終了すると書かれていた。シトロエン青山は直営ディーラーであって現有の二代目シトロエンC5ツアラーを購入した、まあ云わば行きつけのお店だ。

散々既出であるがCITROEN BX16TRSを皮切りに四半世紀もシトロエン”だけ”を乗り継いでいる。それをして物好きとよく言われるのはシトロエン社のクルマが少しヘンと言う事とフランス車がマイノリティな事と、何より想定される艱難辛苦を心配してであろう。そしてそれは、ある程度事実なだけに、自虐的本性に少し目覚めたりする物好きであることは否定出来ないのは余談である。

ただ、輸入元や販売店が頻繁に変わってしまうシトロエン、である事も一般的にはネガティブな要因に違いない。ご近所であった輸入販売元の西武自動車販売が新西武自販へ、さらにGSTへと変わりつつ、都度シトロエンの輸入停止が噂されて来たのである。会社の変遷とともに遠ざかる”お店”はまるでドライブの目的地になり、頼みの修理工場は辿り着けないほど遠くなったと形容したい所ではあるが、この発想はシトロエン乗りに共通する自虐的誇張だ。

期待の日本法人化後も結局相変わらずフラフラな中、一年後くらいにオープンした道路に接しない不思議な青山ショールームは今年10年目を迎える”唯一”の”最古”の”直営”店舗だったと記憶している。営業終了とは言え、そもそもが修理工場を併設していない事から閉鎖によるユーザーとしての実害は少ない。

ただ移転先の明示もないままの突然の都心部のショールーム閉鎖通知は、そのたった一通の封書でヨーロッパでの販売不振や元気のない本国での自動車ショーへの出展を透かしニッポンのシトロエンの存続に不安を醸してしまうのも自虐的シトロエン乗りのファン心理だ。

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2012年8月5日 フツーのクルマ。 [クルマ]

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Panasonic LUMIX FX-500

CITROEN DS5に試乗した。
最新のシトロエンたるDS5に、ほんの少しだけ試乗してみたのである。

勿論、導入を目論んでのテイスティングな試乗では無い。経済状況が足枷になっている悲しい現実は目を背けるとしても、3年半以上を経たと言え現有のC5 tourerに些かの、燃費はまぁアレだが、不満も無い現状では浮気心も湧かないのである。そもそもが赤のボディカラーの選択肢がないDS5は、その時点で興味の対象外なのだ。

日本では(日本だけでは無いけど)シトロエンは変わったクルマと認知されている。アバンギャルドなどと形容詞が付帯したりしているが、これはあくまでオリジナルのDSやCXやGSそしてBXに対する賛辞(?!)である。機械的な統合コントロールのハイドロニューマチック系のメカニズムをはじめ特異な操作性、主張が勝るデザインは確かに強烈なシトロエンの魅力だった。とは言え以前よりのコンベンショナルなサスペンションを持つ車種と同様に最近はハイドロ系の車種にあっても実は”そんなに”変なクルマではないのである。

ショールームに置かれたDS5は、C5やC3そしてDS3とDS4と並ぶ中にあっては特に目立った存在では無かった、が、これはあくまでデザインコンシャスなシトロエンの中での話だ。例によって写真で見るよりずっと好印象な事は勿論、DS5は美しいデザインである。現行C5からシトロエンのデザインは、Xantia以降ややトーンの下がっていたデザイナーの発言力が増してきたように感じている、C5に見られる細部の拘りや面の使い方の美しさがDS5では”更に遠慮無く”発揮されている。もともとシトロエン車に希薄だった車格だとか用途と言った理由付けはさらに無く、あくまでDS5と言う存在なのである。
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比較的コンパクトな全長ではあるが、反して大きな車幅もあって室内は広い。フランス大統領専用車としては後席の広さがと訝しんでいたが杞憂のようである。たっぷりとしたシートを中央寄りに配するのがシトロエンの文法であり、このDS5もそれに則しているが運転席中央にはミッドシップスポーツカーの様なダッシュボードから連なる大きく高いセンターコンソールがある。C5と同じ短いガングリップタイプのシフトレバーには適した高さではあるが、タイトなコックピット感がDS5の成り立ちへの強い主張であろうと感じた。

やや高価なオプションではあるが時計バンドのモチーフのクラブレザーシートは柔らかく絶妙で、まさにシトロエンだった。縫い目を生かした革張りのメーターフードを始め室内の造作は悔しくも我がC5を凌駕している。なによりオーバーヘッドコンソールを含め良くわからないスイッチが沢山あるのがBXまでのシトロエンを思わせ嬉しかったりするのはマニアな性かも知れない。

ディーゼルエンジンの日本導入の目処のない今、ハイパワー版やHybrid 4の選択肢のないパワーソースは”あの”1.6Lターボエンジンのみである。排気音がチューニングされているC5のV6ガソリンエンジンオーナーから見れば、なんの面白みもないタダの実用エンジンでしか無い。スマートキーシステムでダッシュボードのスイッチを軽く押すとさらっと起動する、静かで振動も抑えられていて車内のデザインと相まって少し未来的である。もっとも、必要にして十分とか速くはないが遅くないといった常套句の走りである事は間違いない。実は気張ると結構速いのがシトロエンであるのだがこのエンジンは黒子に徹しているように感じた。ただ必要十分にDS5を走らせる割に燃費は良好のようである。

C4ベースでややコンパクトとはいえ、それなりの大きな車であるDS5がハイドラクティブの不採用な上、前輪がマクファーソンストラット、後輪がトーションビームと知った時点で失望していたが、それもある程度は杞憂だった。かつてのセルフセンタリングの復活なのか、まるでトルクステアかと感じるほど強く中立に戻るステアリングの違和感を除けば乗り心地も安定感も上質だった。同様にブレーキの感触もしっかりしたボディもあって上質なものだ。

とても良いクルマだ、間違いなく。BX以前の濃密なシトロエンも想わせながら、美しいデザインの内外装、静かで快適な走り、実用性の高い空間と美点ばかりである。ただ、しかし、よく出来たフツーのクルマである。過去乗り継いだシトロエンに共通する何かが足りないとC5 tourerに乗換え帰路につく時思った、この楽しさが足りないと。恐らく目指すクルマの未来が確定してしまったのだろう現代にあって、同じ目標を目指す、つまり出来の良い車はメーカーの個性は希薄なのだと思う。ヨーロッパの経済危機も有るだろうがシトロエンは販売の落ち込みでWRCからの撤退の噂も聞こえている、今、企業としてのシトロエンに望まれているのはマニア好みのシトロエンらしさか普遍的な車作りなのかは解らない。ただ、シトロエンがフツーの自動車メーカーになってしまうのは寂しいである。

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2012年5月14日 愛車の洗車。 [クルマ]

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Nikon D800 AF-S24-70mm

洗車したのである。
ま、もっとも、洗車したのは三日前の出来事であったりするのは、いつものことである。

幼い頃内外の車の名前を諳んじていたほど車好きである。戦闘機の名前やピストルの名前も同様であったから、タダのメカ好きなのかもしれないが、兎も角クルマ好きなのは確かだ。したがって走ったり眺めたり弄ったりは当然大好きなのである。

ただ、洗車は嫌いだ。洗車をと意気込むと何故か体が鉛のように重くなるのだ、勿論、面倒くさいので勝手にそう感じているだけで病気な訳では無い。果たして玄関脇に野ざらし駐車の我がCITROEN C5 tourerは”何時も”ボディカラーが少しくすんでいるのであった。花粉だったり黄砂だったりと忌々しいことに駐車しているだけでもクルマは汚れる、しかも最近の異常な荒天が汚れを固着している、不思議にも何処からともなく泥汚れまで運んでくるのである。さすがに乗ってしまえば見えないと言う、都合のいい屁理屈にも使用限度を感じ洗車を決意したのは土曜の夕刻近くの事であった。

スマートフォンの天気予報アプリで翌々日、つまり今日までの晴天を入念に確認して洗車を実行した。何しろ、いつも、マーフィの法則の実践のように、洗車の翌日ひどい時にはその夜に雨に降られる事が多かったのである、計画実行にはそれなりのリサーチは重要なのだ。因みに最近TVで頻繁に流れるアプリ取り放題399円というauのCMがよく解らない、android系のアプリはそれこそ無数に無料のアプリがダウンロードし放題だろうに何故わざわざ声高に利点のように言うのだろう、しかも有料で。

それはさて置き、日が伸びたとはいえ加速する落日に追われながら洗車は出来た。シャンプーも使ったと自慢したいところではあるが、一通り表面を洗っただけである。しかし、ブレーキダストで汚れの酷いホイールも洗って十分新車全とした見栄えは満足である。洗車の苦痛から逃れるため購入と同時に施したコーティングは既にその効力は失っているはずだが洗車する度に美しさは蘇る。思えばBXもXantiaも塗装の劣化は少なかったように思う、特にパール系の塗装となった先代C5から更にシトロエンの塗装品質は向上しているように感じる。贔屓目かもしれないが野ざらし駐車のユーザーの実感なのである。

天気予報アプリの御託宣通り晴れが続いた日曜日の昨日、前向きなことに車内の掃除も敢行した。と言ってもシートをウエットティッシュ状のクリーナーで拭いただけな体たらくである。

マチナルと呼ばれる明るいグレートーンの内装を注文時選択した。BX16TRSが赤の外装にグレーの内装だったことを除くとBX GTiもXantiaも赤の外装には黒の内装がセットされていた、先代C5で組み合わせに自由が得られ再び明るい内装を選択し現有車もそうしたのだった。ただ明るいグレーは当然のように汚れが目立つのである、起毛したモケットの先代はあまり気にならなかったが、ふんだんに奢られたグレーの革の現行C5の内装がやや茶色を帯びていることは無視できない。フォトグラファー的にはMっポイ!とでも言っておこう。兎も角、黒いステアリングホイールはまだしもシフトノブやアームレストは明確にMっポイのである、シート表面を含め経年による日焼けも有るであろうが強く擦るとウエットティッシュ状クリーナーに汚れが移るの事は確かだった。

本来A型血液気質で豆に徹底的な掃除をするところであるが、やはり夕刻に始めた掃除は日没を言い訳にさっと一回りシート表面を拭いて終わるのではあったが三日目の今日も綺麗を維持している”愛車”に充足感は高い。

先日京都であった無免許での居眠り運転での悲劇のご遺族に危険運転で立件できなかったことの説明が行われるという報道があった。法律の限界と矛盾は第三者の目からも理解しがたい、免停や失効ならともかく一度も免許を手にしていない運転が何故危険運転にならないのであろうか、どうしてこれが「事故」なのか納得出来ない。さらには、無免許つまり運転する技能のお墨付きも無い相手に愛車を貸せる人物の感覚も更に理解不能なのである。

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2012年1月16日 速度制限か制限速度か。 [クルマ]

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Panasonic LUMIX FX-500

年が改まっても相変わらずで、ブログの更新が遅いのである。
しかも、数日前の事を今記しているのであるから、我ながら、ヤレヤレなのである。さらに言えば写真も寒々とした曇天の今日のものでは無く数日前な事もバレバレである。

東名高速道路を西に走った。昨年末、早くも(あくまでも主観で)3年目の車検を受けた我がCITROEN C5 Tourerは、だからと言って特段何も変わらず相変わらず快適に走る。先代ほどの電子の要塞化は抑えられている様に思えるものの電気仕掛の多いクルマゆえ車検を機に交換したバッテリーは心強い。地の果てまで、のキャッチフレーズの通りシトロエンは長距離高速クルーズが得意だ。もっとも、街乗りも快適である、先代はボディの大きさがやや気になったが、更にデカイ現行機はボディの見切りがよく先代より取り回しが楽である。確実にクルマとしての完成度は進化しているものの、気象条件や路面状況などのあらゆる外的ストレスをいなしながら静かに平行移動する先代の方が志は未来だったと思うのは美化された思い出かもしれない。

幼き日、大人の会話に出てくるトーメーコーソクと言う単語に「透明高速」の漢字を当てて聞いていたのは小松崎茂の絵描く未来都市のせいだったと思う。東名高速は透明チューブ状では無かったことを知るのは実は少し成長してからだった点についてはここだけの話だ。

日本における高速道路の制限速度は100km/hである、いやそのはずである。遠い昔自動車学校でそう習った、一般路は60km/h、高速道路は100km/hであると。「透明高速」と信じていた昔から高速の制限速度は100km/hである、40年余の自動車の進化が設計速度と言われる制限速度に反映されていないのが如何にも日本的である。100km/h制限が妥当か否かは別としても、唐突に現れる80km/h区間はなんとも理解し難い。神奈川県内にあるそこは道幅も広く確かに山間路とは言え定速走行であれば100km/hでも走行可能なのではなかろうか、ましてや不安なら規制されなくても必要な減速をするだろうし、かえって唐突に現れる規制標識とそれに応じた急減速の緊張のほうがよほど危険なのではと思っていた。

先日たまたま夕方のニュースでその場所での取締を取材した特集を放送していた。測定機器の進化だろうか追尾から違反速度確定までが瞬時なことも驚いたが、何より刮目したのは「23km/hオーバー」と告げていた超過速度だ。つまりそのクルマはその瞬間103km/hだったと言う事である。数字だけを取り上げれば時速100キロより3km/h速い103km/hだった地点が80km/h規制区間だったので23km/hの速度超過違反であるとの理論は確かに正しい事は解る。

ただ制限速度100km/hの高速道路に現れる80km/h規制区間の意味合いが何とも理解しがたいのは読解力不足なのだろうか。

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2011年12月27日 忘備録。CITROEN C5 車検。 [クルマ]

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ちょうど3年前の今日、2008年12月27日に現有CITROEN C5 tourerは納車された。

その時はそれなりに迷って、でも結局本心は既定路線で、7年間働いてくれた先代C5から乗換たのである。人生最初の”愛車”の黄緑色のHONDA Z(製造終了後の中古車に色を選ぶ自由は無く)と次の黄色いCIVIC(シビックは黄色でしょ!)という例外を除き、続くCITY turboからクルマの塗色は頑なに赤と決めている。もっとも、決めてるとは言えあの巣鴨の赤パンツに共通する様な特段の事由に基づいている訳もなく、単純に赤色が好きだからである。ただそれが故にBXの頃は兎も角、大型化したC5では赤いボディカラーはレギュラーでは無く発注後いささかの時間を要するのであった。はたして秋に発注したルージュプロフォンのシトロエンC5トゥアラーはクリスマスイブの日に登録されカーナビの艤装を受けたのち27日に納車となったのである。つまり、先代C5の3度目の車検満了日には間に合わず、納車の折に新旧の愛車を並べ写真なぞを撮り、しばしの感慨に耽るという常としていた儀式が叶わなかったのは少し残念な思い出である。

加齢による感覚だけでなく走行距離の少なさが相まって光陰矢の如く、まさに”もう”3年を経たC5を先日車検に出した。

車検を通すか、それを機に買い換えるかという自動車ユーザーの味わう普遍的な葛藤が意味するように車検という制度はそれなりの金額の出費を強いられるものである。初回車検が3年に延長され、車検そのものが見直され、さらにシトロエンに於いてはパーツ価格が安くなったこともありBX 16TRSに費やした車検費用より確かに先代C5の2度の車検は各々安価だったが、それは相対論である。つまりBX 16TRS続いて乗ったBX GTiの頃の車検は”とても”あるいは”凄く”高額だったからに他ならない。

絶対的には高額な支出の想定に重くなる気持ちで意味不明な重量税を含む法定費用66,750円の現金を包んで意を決してシトロエン目黒サービスポイントに入庫した。その夜、PDFで送られてきた税別表記と断りのある見積書によれば基本的な車検整備料金48,300円、保安確認検査料金9,450円(税別なの?)、継続検査更新代行料金12,000円、クリーナー1,500円に加え交換を要するものとしてバッテリー27,000円と交換工賃が5,250円(これも税別?)+産廃費用300円、発炎筒600円が記載されていた数字の全てだった。悲しいほどに走行距離が少ない事が主因であろう、もしかすると購入時契約した「メンテナンスプログラム」105,000円也も功を奏しているのかも知れない。なんにせよ、また相対的とは言えかつてシトロエンに費やした車検費用としては最も安価である。

しかも僅か二日後には車検完了出庫であった。新調なったバッテリー所以かエンジンは少し元気を増したような気がする。ただ相変わらず快適な走りとは裏腹に安価に済んだ今回の車検の理由が時代の趨勢なのか、あるいは2年後への先送りを意味するのかと心配事は増えるのであった。

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