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2022年9月9日 SバッチのないH2。 [カメラ]

fujiX-H2-1.jpg

Apple iPhone 8



富士フイルムのX-H2である。
先行していた速度のX-H2Sに半年ほど遅れて、高画素のX-H2が発表になった。

40MPというのはAPS-Cサイズセンサーでは最高らしいのであるけれど、普段NikonD850を使っている身としては、まあ、そんなもんじゃない?というのが正直なところだ。ベイヤー配列ではない些かクセのあるカラーフィルターがウリのX-TRANSセンサーを力業でピクセルシフトのマルチショットで160MPで記録できる。

持ちやすいせいか、軽い。小型軽量で軽快なカメラだ。所有のX-T2より軽く感じる。なにより、無意味にダイヤルが並んだクソみたいな操作性が、GFXと同様なものに改められたのは大歓迎だ。X-T2を覗き慣れた目にはファインダーも背面液晶も滑らかでキレイだ。けれどX-T4ユーザー曰くカクつきが気になるとのことなので、そうかもしれない。

やっとマトモなAF-ONボタンが付いた。さすがにAFの追従は、積層型センサーのS付きより劣るようだけれど、十分だ。ただポストビューで滑らかな背面液晶で拡大するとなんとなく甘い、ま、これはきっと何か設定不足なんだと思っておこう。

動画撮影時のタリーランプが相変わらず見づらい。前面のAF補助光兼用はともかく、X-T2と同じ親指グリップ部のアクセスランプ兼用は相変わらず見づらいままなのは残念だ。MF時のフォーカスメーターという新機能、これは良い。フォーカスポイントに半円のメーターが表示されピント位置が指針で示される。ピーキングと併用するとなんて便利、少しだけ邪魔だけど、これは良いよ。

カメラボディと一緒に56㎜F1.2レンズが発表になった。現行より大きくなったというけれど、フルサイズ版の85㎜からすれば、すごく小さく軽い。X-H2に装着すると楽しくなるほど軽快だ。11枚というまるで大判レンズのような絞り羽は小絞りまで円形だ。ミラーレスカメラならではの利点を生かした素晴らしい機能だ。もう一回り大きくて良いから、もう少し前玉が大きかったらと思ってしまうのは、せっかくのF1.2開放での口径蝕が些か気になるから。

X-H2Sやメカニカルシャッターを廃したNikon Z9を知ってしまうと積層型センサーによるローリングシャッターの高速化にひどく魅力を覚えてしまう。とは言え画質を追及すると、今はまだ裏面照射の通常型センサーなのだろう。その悩ましい選択を2機種並べてユーザーに委ねた富士フイルムは、なかなか罪深い。


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