2024年11月17日 二分の6Pチーズ。 [お気に入り]

Nikon Z8 SMC-P A MACRO 50㎜
6P チーズである。
唐突に、というよりも突然、何故かいきなり”6P チーズ”が食べたくなった。
チーズがではない、いやそれはその通りだけれど、沸き起こった衝動の矛先は”6P チーズ”だ。ピンポイントなのである。もう無性に食べたい。記憶の中の”6P チーズ”の味が勝手に口内に満ちてくるのである。
随分久しぶりだ、”6P チーズ”を買ったのは。なにしろ、それは間違いのない子どものおやつにとの思い入れが故、日々のお買い物リストから外れて久しい。
なんとなく違和感を感じながら蓋を開いて愕然とした。薄いのである。6P チーズの1ピースが薄いのだ。記憶の中の6P チーズの半分だ。世知辛いご時世である。味は、口内が妄想した記憶のままだったから、余計切ない。
チーズがではない、いやそれはその通りだけれど、沸き起こった衝動の矛先は”6P チーズ”だ。ピンポイントなのである。もう無性に食べたい。記憶の中の”6P チーズ”の味が勝手に口内に満ちてくるのである。
随分久しぶりだ、”6P チーズ”を買ったのは。なにしろ、それは間違いのない子どものおやつにとの思い入れが故、日々のお買い物リストから外れて久しい。
なんとなく違和感を感じながら蓋を開いて愕然とした。薄いのである。6P チーズの1ピースが薄いのだ。記憶の中の6P チーズの半分だ。世知辛いご時世である。味は、口内が妄想した記憶のままだったから、余計切ない。
2024-11-17 19:59
2023年11月27日 47番目、の刺客。 [お気に入り]



Nikon D850 PC-E85mm
今月は三度ほど茨城へ行く機会があった。
そう、「三度ほど」と敢えて強調するのは、茨城に伺う機会があまり無いから。東京から旅するほど遠くも無いのだけれど、茨城を目的地にするのは稀なイベントだ。その昔は海沿いのハウススタジオやつくばのJAXAや鮟鱇とかそれなりに出掛けていたのだけれど、何しろ今はすっかりご無沙汰である。
飽きるほど分岐と合流を繰り返し首都高から常磐道で茨城だ。気のせいか、それは例えば首都高から東名という”いつもの”コースに比べパーキングエリアやサービスエリアが多いような気がする。帰り道トイレに立ち寄ったついでに、時間のせいかがらんとした売店で、つい『俵経木納豆』と『笠間モンブラン』と『とろ芋』を買った。せっかく茨城だから納豆と栗と芋だ。
かつては藁苞の天狗納豆が贔屓だったけれど、思えば当時もPAで買えるのはだるま納豆だったような気がする。経木が舟形になっていて他の器を要せずに納豆を混ぜられるのは気が利いている。直ちに糸を引きふっくらと納豆は美味い。ケミカル臭満載のタレは残念だけど付属の謎の『しそのり』と合わせ確かにより美味いのである。
食後のデザートに『とろ芋』は食べ急ぎ過ぎたかも知れない。冷凍で売られているこのスイートポテトが食べ頃に戻るには些か時間を要するようで、冷たく甘みが優ってせっかくの三層に分かれた芋の味が希薄だったのは残念だった。
冷蔵庫で翌日まで待って『笠間モンブラン』。解凍されたとはいえ、感受性に乏しい故かやはり期待する栗の味は希薄だ。内層の冷たい白あんなのかクリームなのかの甘みに負けてしまっている。なによりPAの冷凍のお土産には少し高価にすぎる気がしないでもない。
だから、どうでもいい事だけれど、県の魅力度調査で茨城県は47位だそうだ。何をして魅力度とするのか存じないけれど、もしかするとキラーコンテンツ活かしきれてない、のかもと知った風に思うのである。
飽きるほど分岐と合流を繰り返し首都高から常磐道で茨城だ。気のせいか、それは例えば首都高から東名という”いつもの”コースに比べパーキングエリアやサービスエリアが多いような気がする。帰り道トイレに立ち寄ったついでに、時間のせいかがらんとした売店で、つい『俵経木納豆』と『笠間モンブラン』と『とろ芋』を買った。せっかく茨城だから納豆と栗と芋だ。
かつては藁苞の天狗納豆が贔屓だったけれど、思えば当時もPAで買えるのはだるま納豆だったような気がする。経木が舟形になっていて他の器を要せずに納豆を混ぜられるのは気が利いている。直ちに糸を引きふっくらと納豆は美味い。ケミカル臭満載のタレは残念だけど付属の謎の『しそのり』と合わせ確かにより美味いのである。
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だから、どうでもいい事だけれど、県の魅力度調査で茨城県は47位だそうだ。何をして魅力度とするのか存じないけれど、もしかするとキラーコンテンツ活かしきれてない、のかもと知った風に思うのである。








2023-11-27 23:38
2023年6月9日 あまいパン。 [お気に入り]

Fujifilm X-T2 SMCP FA35mm
網目はないけれどメロンパンである。しかもすこぶる美味しい。
そのパン屋は、いつもの通り道を右に数軒それたところにある。若しくはもう一つの道を左に数軒それたところだ。いずれにしても普段はそこを直進する、だから、そこにパン屋があることを知ったのは、おそらくオープンして大分経ったであろう最近だ。
そのパン屋は、しかも、およそお店らしくない。なにしろそこが以前何だったか、右にも左にも曲がる事がほとんどなかったとはいえ、僅か数軒隣なのに思い出せないくらい地味な佇まいのままいつの間にかパン屋になっていた。
メロンパンとクリームパンと・・・、はじめてのパン屋でも甘い菓子パンをチョイスしてしまうのは、言わずもがな甘党の性だ。アンコものの商品がないことには些かの失望は禁じ得ない、とはいえ意外に菓子パンの選択肢が豊富なことに頬が緩むのも甘党の性だ。
クリームパンを最初に食べた。見た目よりずっしり。二つに割ることがし難いもっちりとしたパンは薄く、中にはたっぷりのカスタードクリーム。二つ割の中央から食べ始めると、それこそそれはクリームを食べている状態だ。一口目で少し驚く。一口目で一瞬強い甘さを感じると、それはすぐ消えてコクが残る。月並みな感想が思わず口をついて少し赤面である。
ああこれ美味い。




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2023-06-09 17:28
2023年5月9日 濃く深い背徳。 [お気に入り]

Nikon D850 AF-S60mm
まあ、それは『ぜんざい』である。
ゴールデンウイークも始まる前、とある食料品店でのこと。
通路を進む視界に、それはまるでアインシュタインの理論に沿うかのように、空間が重力によってある一点に落ち込んでいたのである。もっとも、それはそう思えただけで、単に甘党のアンコ好きの欲求と嗜好による幻惑なのだけれど、ともかくその引き付けられた視線の先には”あの”井村屋の『ぜんざい』だ。ここは『お汁粉』ではなく『ぜんざい』であることが、なによりその重力を増強しているのである。
通常の陳列から外れ季節外れという事か「在庫限り」と「半額」と添えられたキーワードの力量も加わり、糖分に相対する体を慮る自制心は、まるで白色矮星が最後に放った光のようにそのブラックホールへ落ち込んでしまった。
120㏄の水を加え鍋で沸騰後1分間煮たてるという指定調理法によって出来上がるのは、所謂関西方面で呼ぶところの『ぜんざい』。法善寺横丁の夫婦善哉で二杯出てくるあれだ。ようは汁気のある粒あん。
冷蔵庫に残った切り餅をレンチンし加えた。汁粉には焼き餅、ぜんざいには煮餅は、まあ些細なプロトコールである。つややかに粒が立つ小豆色に浮かぶ白い餅、小豆が甘くて温かくて、そしてコク深い味わいは和食甘味の至福だ。そして指定のレシピは二人前なことを、敢えて見て見ぬふりをしてしまった背徳感が一層美味しさを増したことも確かだ。


通路を進む視界に、それはまるでアインシュタインの理論に沿うかのように、空間が重力によってある一点に落ち込んでいたのである。もっとも、それはそう思えただけで、単に甘党のアンコ好きの欲求と嗜好による幻惑なのだけれど、ともかくその引き付けられた視線の先には”あの”井村屋の『ぜんざい』だ。ここは『お汁粉』ではなく『ぜんざい』であることが、なによりその重力を増強しているのである。
通常の陳列から外れ季節外れという事か「在庫限り」と「半額」と添えられたキーワードの力量も加わり、糖分に相対する体を慮る自制心は、まるで白色矮星が最後に放った光のようにそのブラックホールへ落ち込んでしまった。
120㏄の水を加え鍋で沸騰後1分間煮たてるという指定調理法によって出来上がるのは、所謂関西方面で呼ぶところの『ぜんざい』。法善寺横丁の夫婦善哉で二杯出てくるあれだ。ようは汁気のある粒あん。
冷蔵庫に残った切り餅をレンチンし加えた。汁粉には焼き餅、ぜんざいには煮餅は、まあ些細なプロトコールである。つややかに粒が立つ小豆色に浮かぶ白い餅、小豆が甘くて温かくて、そしてコク深い味わいは和食甘味の至福だ。そして指定のレシピは二人前なことを、敢えて見て見ぬふりをしてしまった背徳感が一層美味しさを増したことも確かだ。








2023-05-09 14:57
2022年4月8日 アンコの主張。 [お気に入り]

Nikon D850 AF-S60㎜
写真は”アンコ”だ。
兎も角、まるまる一月も更新を逸してしまった事に気が付いたのである。と、如何にも他人事の厚顔無恥も重ねて反省だ。
で、いきなり「アンコ」だ。特段なにも今日である意味も理由も無い点も、更に重ねてのお詫びである。
写真向かって左は、かの一口ニコンようかんである。実は、ニコンのKさんがIさんのもとへ差し入れと持参したモノを、居合わせたよしみでちゃっかり相伴に与ったのものである。1ダースほどの一口羊羹が箱詰めされた中からチョイスしたのは、当然、小倉である。最近次世代映像コンテンツ分野に参入を表明したニコンらしくか、ひどく攻めた種類の羊羹もラインナップされているのであるが、羊羹はあくまで小倉であると持論は揺るがない。
しかし、なんとも金の掛かっていなさそうな包装が残念だ。もっとも我が最愛の虎屋の夜の梅の小型版も似たようなものではあるが、きっと目一杯の文字の比率と英文字があることでニコンようかんを安っぽく見せてしまっている。それ以上に残念なのは、小さい。恐らく甘いものはチョットなどとのたまう御仁が商品企画に参画しているのではと訝しむのである。大型版のほうの夜の梅を、その竹皮をバナナの如く剥いての丸かじりを夢想するする身としては、この一口ニコンようかんは本当に一口である。
そして、写真右はぼた餅。母の教えに沿って牡丹の花の咲く季節はぼた餅としたい。スーパーマーケットのLIFEのお惣菜コーナーのぼた餅である。実は大いなる御贔屓筋である。あくまで個人的嗜好ではあるが、競合他社のそれとは比較にならない程美味しいのである。さらに言えば和菓子屋さんのそれとは異なる少し素朴な手作り感が、かつて母の拵えてくれたそれを思い出して美味しいという事もある。
たっぷりの小倉餡、まろやかな甘みと僅かに芯が残る粒を感じる美味しいアンコをたっぷりと、しっかり丸めた逸品である。
この世知が無いご時世が災いしてか、今や2個入りで280円ほどと、最早紛うことなき和菓子である。かつては、確か2個入りで200円をきり、しかも食後のデザートなどとすると後悔してしまうほど大きかったのではあるが、小さくなったとはいえたっぷりとしたアンコの比率とその味を維持しているLIFEの総菜チームには賛辞を惜しめないのである。
余計なお世話だけれど、LIFEのぼた餅、小さくはなったけど食後のデザートには相変わらず荷が重い。その用途には一口ニコンようかんがお勧めである。
で、いきなり「アンコ」だ。特段なにも今日である意味も理由も無い点も、更に重ねてのお詫びである。
写真向かって左は、かの一口ニコンようかんである。実は、ニコンのKさんがIさんのもとへ差し入れと持参したモノを、居合わせたよしみでちゃっかり相伴に与ったのものである。1ダースほどの一口羊羹が箱詰めされた中からチョイスしたのは、当然、小倉である。最近次世代映像コンテンツ分野に参入を表明したニコンらしくか、ひどく攻めた種類の羊羹もラインナップされているのであるが、羊羹はあくまで小倉であると持論は揺るがない。
しかし、なんとも金の掛かっていなさそうな包装が残念だ。もっとも我が最愛の虎屋の夜の梅の小型版も似たようなものではあるが、きっと目一杯の文字の比率と英文字があることでニコンようかんを安っぽく見せてしまっている。それ以上に残念なのは、小さい。恐らく甘いものはチョットなどとのたまう御仁が商品企画に参画しているのではと訝しむのである。大型版のほうの夜の梅を、その竹皮をバナナの如く剥いての丸かじりを夢想するする身としては、この一口ニコンようかんは本当に一口である。
そして、写真右はぼた餅。母の教えに沿って牡丹の花の咲く季節はぼた餅としたい。スーパーマーケットのLIFEのお惣菜コーナーのぼた餅である。実は大いなる御贔屓筋である。あくまで個人的嗜好ではあるが、競合他社のそれとは比較にならない程美味しいのである。さらに言えば和菓子屋さんのそれとは異なる少し素朴な手作り感が、かつて母の拵えてくれたそれを思い出して美味しいという事もある。
たっぷりの小倉餡、まろやかな甘みと僅かに芯が残る粒を感じる美味しいアンコをたっぷりと、しっかり丸めた逸品である。
この世知が無いご時世が災いしてか、今や2個入りで280円ほどと、最早紛うことなき和菓子である。かつては、確か2個入りで200円をきり、しかも食後のデザートなどとすると後悔してしまうほど大きかったのではあるが、小さくなったとはいえたっぷりとしたアンコの比率とその味を維持しているLIFEの総菜チームには賛辞を惜しめないのである。
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2022-04-08 21:14
2021年7月29日 不要不急の、アンコ。 [お気に入り]

Fujifilm X-T2 XF18-55㎜

Nikon D850 AF-S60㎜

Nikon D850 AF-S60㎜
COVID-19の東京での新規感染者が3865人と発表された。
不安は増すばかりだ。
外出は自粛している。仕事も無いのでまさに引きこもりである。こんな時になんだけど、強い意識をもって仕事を自粛しているわけでは、当然、無いのであるから、仕事のオファーは何時に増してお待ち申し上げているのである。その辺のところは是非とも宜しくと申し上げておこう。
で、唐突に阿佐ヶ谷の『うさぎや』のどら焼きだ。つまり、どら焼きをアンコを、それも阿佐ヶ谷の『うさぎや』のそれを食べたいのである。あまりに唐突にと思われるが、そもそもが食べる前に撮るという習慣がないうえ、堪能する頻度の高い阿佐ヶ谷のうさぎやは日常になりすぎて話題に取り上げることが無かったのである。見つけた写真の撮影日はバラバラだ、一昨年や昨年の写真であることはこの時世故お許しを願うのである。
ちなみに2枚目のうさぎのお饅頭は上品なこし餡だ。あくまで個人の意見ではあるがどら焼きのつぶ餡には及ばない。3枚目は、これはまあ美味しい、うさぎやの鹿の子と失念してしまった何方かの胡麻団子だ。
阿佐ヶ谷は近隣の駅だ。しかもうさぎやは駅に近い。すぐだ。とは言え、アンコ好きがアンコの渇望に促されるまま『うさぎや』へとどら焼きを求めての外出は、3865人もの新規感染者の前には不要不急への言い訳すら思い浮かばないのが、悩ましい。
外出は自粛している。仕事も無いのでまさに引きこもりである。こんな時になんだけど、強い意識をもって仕事を自粛しているわけでは、当然、無いのであるから、仕事のオファーは何時に増してお待ち申し上げているのである。その辺のところは是非とも宜しくと申し上げておこう。
で、唐突に阿佐ヶ谷の『うさぎや』のどら焼きだ。つまり、どら焼きをアンコを、それも阿佐ヶ谷の『うさぎや』のそれを食べたいのである。あまりに唐突にと思われるが、そもそもが食べる前に撮るという習慣がないうえ、堪能する頻度の高い阿佐ヶ谷のうさぎやは日常になりすぎて話題に取り上げることが無かったのである。見つけた写真の撮影日はバラバラだ、一昨年や昨年の写真であることはこの時世故お許しを願うのである。
ちなみに2枚目のうさぎのお饅頭は上品なこし餡だ。あくまで個人の意見ではあるがどら焼きのつぶ餡には及ばない。3枚目は、これはまあ美味しい、うさぎやの鹿の子と失念してしまった何方かの胡麻団子だ。
阿佐ヶ谷は近隣の駅だ。しかもうさぎやは駅に近い。すぐだ。とは言え、アンコ好きがアンコの渇望に促されるまま『うさぎや』へとどら焼きを求めての外出は、3865人もの新規感染者の前には不要不急への言い訳すら思い浮かばないのが、悩ましい。








2021-07-29 18:17
2021年3月17日 満足感、若しくは罪悪感。 [お気に入り]


Nikon D850 AF-S60㎜
昨日の事である。
偶々歩いていた時のこと。
そう昨日、偶々、恵比寿駅に向かって歩いていた時のことだ。偶々たい焼きの『ひいらぎ』のお店と目が合った。つまりそれは何故か偶々顔を振った先に、ちょうど『ひいらぎ』の窓口に視線が合致してしまったのである。あくまでも偶々の通過地点で有って、たい焼きを目的としていた訳でははなかったのだから、偶々目に入っただけだ。
ご存知の方はお分かりの通り『ひいらぎ』は直に道路に面しているわけではないので歩みを進めればそれだけの事だったはずなのに、気が付くとたい焼きを持ち帰りでと注文していた。焼きたて熱々が美味しいのは当然だけど、冷えたたい焼きを温めなおしたそれも、少し味に深みが増したような気がして好みなのである。ともかく、昼食も程々だったからと言い訳を準備しながら二匹のたい焼きが収まった紙袋を受け取るのは、きっと、いつも言うが、甘党の悲しい性だ。
そういえばと、朝食用の食パンを買うことを思い出し、たい焼きの袋を片手に何時ものスーパーマーケットに立ち寄った。何時もの6枚切りの食パンを手に取った時だ、偶々傍らに「お萩つぶあん」という文字と半額というシールが目に入ったのである。
お彼岸だから、だろう、普段からの惣菜コーナーの、実はそれも美味しい手作りモノとは異なる和菓子ジャンルの2個入りのパッケージだ。牡丹の花が咲くころのものを「ぼた餅」、萩の花の咲くころのそれを「お萩」と呼ぶと母に教わったような気がする。だから春のお彼岸に供されるのは「ぼた餅」なのではと思うのであるが、より先に半額シールに反応して、食パンとともにカゴに収めてしまった行為にはもう言い訳が用意できない。
たい焼きは、用意した言い訳に従っておやつに食べた。『ひいらぎ』のアンコは美味しい。端正な皮にギリギリに包まれた優しい甘みのたっぷりのアンコの組み合わせが実に美味しいのである。そして、小ぶりな「お萩」は夕食後のデザートとした。スーパーマーケットのパック入り和菓子にありがちな妙に尖った甘みも無く、意外にも、美味しかったのである。
大満足である。アンコ好きの甘党だから。ただそれは、いい年をした大人なのだからの罪悪感でもあるのだけれど。
そう昨日、偶々、恵比寿駅に向かって歩いていた時のことだ。偶々たい焼きの『ひいらぎ』のお店と目が合った。つまりそれは何故か偶々顔を振った先に、ちょうど『ひいらぎ』の窓口に視線が合致してしまったのである。あくまでも偶々の通過地点で有って、たい焼きを目的としていた訳でははなかったのだから、偶々目に入っただけだ。
ご存知の方はお分かりの通り『ひいらぎ』は直に道路に面しているわけではないので歩みを進めればそれだけの事だったはずなのに、気が付くとたい焼きを持ち帰りでと注文していた。焼きたて熱々が美味しいのは当然だけど、冷えたたい焼きを温めなおしたそれも、少し味に深みが増したような気がして好みなのである。ともかく、昼食も程々だったからと言い訳を準備しながら二匹のたい焼きが収まった紙袋を受け取るのは、きっと、いつも言うが、甘党の悲しい性だ。
そういえばと、朝食用の食パンを買うことを思い出し、たい焼きの袋を片手に何時ものスーパーマーケットに立ち寄った。何時もの6枚切りの食パンを手に取った時だ、偶々傍らに「お萩つぶあん」という文字と半額というシールが目に入ったのである。
お彼岸だから、だろう、普段からの惣菜コーナーの、実はそれも美味しい手作りモノとは異なる和菓子ジャンルの2個入りのパッケージだ。牡丹の花が咲くころのものを「ぼた餅」、萩の花の咲くころのそれを「お萩」と呼ぶと母に教わったような気がする。だから春のお彼岸に供されるのは「ぼた餅」なのではと思うのであるが、より先に半額シールに反応して、食パンとともにカゴに収めてしまった行為にはもう言い訳が用意できない。
たい焼きは、用意した言い訳に従っておやつに食べた。『ひいらぎ』のアンコは美味しい。端正な皮にギリギリに包まれた優しい甘みのたっぷりのアンコの組み合わせが実に美味しいのである。そして、小ぶりな「お萩」は夕食後のデザートとした。スーパーマーケットのパック入り和菓子にありがちな妙に尖った甘みも無く、意外にも、美味しかったのである。
大満足である。アンコ好きの甘党だから。ただそれは、いい年をした大人なのだからの罪悪感でもあるのだけれど。



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2021-03-17 20:42
2020年12月4日 今川、あるいは大判もしくは回転。 [お気に入り]

Nikon D850 AF-S60㎜
博多屋の今川焼である。
実は、もう随分昔の記憶なのだけど就学前の、まだ板橋に住んでいたころ母親が今川焼屋をしていた。今川焼屋をしていたというなんとも不自然な日本語になってしまうのは、我が家は普通の家だったからだ。それはつまりサザエさんの家のような玄関に、ある日突然今川焼の機器が運び込まれ母親がひょいひょいと今川焼を焼きだしたのである。近所の人たちがまるで回覧板を届けるように玄関をガラガラっと開け「くださいな~」と声をかけてくる。母親はニコニコ応えて求められた数を白い紙袋に、最後に袋の両端をつまんでクルっと一回転した後折り込んでお渡しするのがスタイルだった。
そう長くないうち我が家の今川焼屋は廃業した。普通の玄関に戻ったある日、「今川焼一つちょうだいな~」と当時の自分と同じくらいの男の子が硬貨を力一杯握りしめてやってきた。不在の母親に代わって今川焼屋さんを止めてしまったことを伝えた時の男の子の悲しそうな顔は今も鮮明な思い出だ。
さて、博多屋の今川焼だ。博多屋は町屋の駅前にある。とは言え町屋には駅が三つもあって、しいて言えば地下鉄駅の入口の上で都電の駅の前である。目的地に向かう道すがら偶々見つけたのだけど、名物今川焼という看板と、カレーだのピザだのと日和ることなくつぶあんの正当今川焼であることを素通りできないのはアンコ好きの性だ。
大きな今川焼である。おそらく標準的な今川焼の1.5倍から2倍くらいのアンコが詰まっているのである、一個140円にしてこのコストパフォーマンスはアンコ好きには至福の一個だ。だからもし夕食後の甘味になどと企んでいるのであれば考えを改めた方が良い、この大きさは甘党の別腹にも些か厳しい。ただ惜しむらくは、そのアンコの味がもう一つなところだ。例えばうさぎやのそれの上品さまでは望まないにしても、今川焼屋を再開することはなかったけれど母親が折に触れて炊いてくれたそれのまろやかさにも足りなく感じるのは、美化された思い出なのだろうか。
2020-12-04 23:45
2019年12月24日 ケーキの日にモナカ。 [お気に入り]

Nikon D850 AF-S60mm
最中である。
国民の「ケーキを食べる日」であるのに、モナカの話題だ。
とはいえ、強固な予防線を張っておきたいのであるが、先日の漫才のM-1グランプリ優勝者のネタとは一切関連はない。なにかの番組の中での紹介されていた優勝ネタの一部をながら視聴しただけで言ってしまうのも、ひどくおこがましいと自認しつつ、あえてね。あの漫才って何が面白いの?
京急蒲田駅近くの『てん屋』である。仕事がらみの道すがら店構えに魅かれついつい、それは甘党の性、買ってしまった最中である。些か店頭に色々掲出されている説明が難解で戸惑いつつ、最中下さいと告げると、冷蔵庫から小さな六つのアンコの塊の入ったパックと、平台から最中の表示のある皮の入った円筒形の小袋を合わせて用意される。アンコの水分を皮が吸ってしまうことを避ける配慮から、食べる直前に自ら組み立てるといった餡の主体の和菓子屋で時折みられる所謂手作り最中キットだ。
少し変な比喩なのだけれど、以前弄ったホンダ製F1エンジンのカーボン製スロットルバタフライを思わせるような、存外に軽くて、それでいてしっかりした皮はパリッと香ばしく煎餅のように割れる。その味は少し焦げた餅そのものだ。そして意表を突かれるほどに甘さが抑えられているアンコは、そのほのかな甘味が滑らかに馴染んだ旨味がスッキリと甘味の余韻を残してくれる。アンコは奥深い。この最中は美味しい。そして、少し硬くなったあんころ餅をストーブの上で焼いて食べた思い出の味かもしれない。なお、当然ではあるが、その皮が上あごに張り付いたりすることは、無い。
実は、京急蒲田駅界隈、めったに出向く機会のないこの場所で、しばらく前に、その時は製造直売の看板に誘われて『谷口商店』で甘納豆を購入していた。その味の記憶に抗せず、めったに来ることが無いからと言い訳を用意しつつ、今日、甘納豆”も”買ってしまった。左手にはアンコのパックと円筒形のその皮からなる最中をぶら下げているというのに。なによりケーキを食べる日なのにだ。
2019-12-24 21:01
2019年7月27日 千成もなかのどら焼き。 [お気に入り]


FUJIFILM X-T2 XF18-55㎜
最中とどら焼きである。
所詮アンコの話題だ。
正直なところあまり通る機会のない、大塚駅近くで甘党の性から立ち寄った千成もなか本舗である。創業80年となかなかなものであるのだけれど、それが昭和12年の事と聞くと改めて昭和は遠い昔に思うのだった。
千成と言うと、それは豊臣秀吉だし名古屋だし、両口屋是清だしと、どら焼きを思ってしまうのである。ちなみに、大学入学時最初に住んだアパートの近所に、それは練馬の江古田の住宅街なのに、なぜか両口屋是清の店舗があり、息子の様子見に来た我が両親は、名古屋のお店が何故と言いながら嬉嬉と二人静や千成を購入していたのも遠い昭和の思い出だ。
包装を解いて撮影中に、ああそういえばと「千成もなか」の記憶が、つまり以前にも食べたことを思い出した。脳内メモリの検索に時間を要してしまうのは、これもまた遠い昔の昭和生まれのせいかもしれない。
千成もなかはとても小ぶりな最中である。食事の最後に軽く締める甘味としてちょうどいい。5色の皮それぞれに異なった餡が楽しめるのではあるが、そこはやはり茶色の皮の小倉あんと紫のこしあんである。小さいからと言って印象が乏しいわけでは無く、かと言って変に尖っているわけでもなくアンコがともかく美味しいのである。ともすれば上品になるが故、線が細くなりがちなこしあんも、しっかりアンコな仕立てであった。
さらに、当然どら焼きも購入である。最中と基本的には同一ながら炊き方が少し異なるという小倉あんを挟んだオーソドックスなどら焼きだ。和風パンケーキとして単体販売もされている皮は他所のどら焼きのそれと比べ一段と焦し醤油の香ばしさに満ち、最中より少し硬めのアンコの旨味を引き出している。
令和の今の巷は、タピオカミルクティーが席巻しているのではあるが、実は時々あのカップに透ける黒いつぶつぶが小倉あんならと、昭和生まれの甘党として思っていた。小倉あんに牛乳、美味しいのである。それはトラヤカフェの恐らく平成生まれの若い女性と盛り上がったくらいだから間違いない。そしてアクセントに寒天と赤エンドウを入れよう、と具体的な姿に想像を膨らませたら、それは結局クリームあんみつになってしまった。
正直なところあまり通る機会のない、大塚駅近くで甘党の性から立ち寄った千成もなか本舗である。創業80年となかなかなものであるのだけれど、それが昭和12年の事と聞くと改めて昭和は遠い昔に思うのだった。
千成と言うと、それは豊臣秀吉だし名古屋だし、両口屋是清だしと、どら焼きを思ってしまうのである。ちなみに、大学入学時最初に住んだアパートの近所に、それは練馬の江古田の住宅街なのに、なぜか両口屋是清の店舗があり、息子の様子見に来た我が両親は、名古屋のお店が何故と言いながら嬉嬉と二人静や千成を購入していたのも遠い昭和の思い出だ。
包装を解いて撮影中に、ああそういえばと「千成もなか」の記憶が、つまり以前にも食べたことを思い出した。脳内メモリの検索に時間を要してしまうのは、これもまた遠い昔の昭和生まれのせいかもしれない。
千成もなかはとても小ぶりな最中である。食事の最後に軽く締める甘味としてちょうどいい。5色の皮それぞれに異なった餡が楽しめるのではあるが、そこはやはり茶色の皮の小倉あんと紫のこしあんである。小さいからと言って印象が乏しいわけでは無く、かと言って変に尖っているわけでもなくアンコがともかく美味しいのである。ともすれば上品になるが故、線が細くなりがちなこしあんも、しっかりアンコな仕立てであった。
さらに、当然どら焼きも購入である。最中と基本的には同一ながら炊き方が少し異なるという小倉あんを挟んだオーソドックスなどら焼きだ。和風パンケーキとして単体販売もされている皮は他所のどら焼きのそれと比べ一段と焦し醤油の香ばしさに満ち、最中より少し硬めのアンコの旨味を引き出している。
令和の今の巷は、タピオカミルクティーが席巻しているのではあるが、実は時々あのカップに透ける黒いつぶつぶが小倉あんならと、昭和生まれの甘党として思っていた。小倉あんに牛乳、美味しいのである。それはトラヤカフェの恐らく平成生まれの若い女性と盛り上がったくらいだから間違いない。そしてアクセントに寒天と赤エンドウを入れよう、と具体的な姿に想像を膨らませたら、それは結局クリームあんみつになってしまった。







2019-07-27 18:38