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2016年10月24日 デジタルフィルム。 [カメラ]

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FUJIFILM X-T2 XF10-24mm

富士フイルムの新しいデジタル一眼なところのX-T2である。
テストでしばらく使用していたのである。

悪口から述べよう。見た目の通り、エルゴノミクスに背を向けたような、軍艦部のダイヤルや絞りリング、さらに背面操作部の配置による操作性は最悪だ。デジタルカメラの撮影とフィルムカメラのそれでは必要なインターフェイスが異なるのである。そもそもネオレトロデザインとしてもかつてのフィルムカメラの軍艦部にはこんなに無意味にダイヤルは並んでいない。

ただこの不満が、例の渾身の中判カメラGFX 50Sでは全て解決策が用意されているのは少し朗報なのかもしれない。

X-T2はXF 10-24mm F4 R OISズームとアポダイゼーションフィルター付きのXF 56mm F1.2 R APDという些か極端な組み合わせで試用した。画像処理エンジンの傾向もあるのか少し画がカタイ。それは写真も動画も同様にやっぱり少しカタイ。動画は弄るならF-Log外部収録を用意しているから、ということなのかもしれない。

ワイドズームは勿論、ボケを売りにしたAPDフィルター付き56mmもカタイ。だからF1.2開放からバリバリシャープだ。開放ではさすがに僅かなフレアが出るのだけど構わずシャープに写るのはきっと良いレンズなのだろうと思う。暮れかける柔らかい自然光でのFULL HD動画のバストショットでF2くらいの画ははっとするくらい美しかった、人物の立体感と背景のボケがとても見事なのである。ただ同条件で4Kは残念な描写だ、勿論解像度は高い、しかし発色も含めペタッと平坦な写りになってしまう。それは例えば絞りを開放にすると更に差が広がる、つまりFULL HDの方が少なくとも人物描写は美しいと感じる、それは10-24mmズームに替えても同じだ。

カタログに4Kと同じ100Mbpsのビットレートが記載されるX-T2のFULLHDは高品質だ。メーカーの思惑通りフィルムシミュレーションを活かして撮影すれば最小限のポストプロダクション処理で作品が作れる。
 
フィルムシミュレーションはこの富士フイルムのデジタルカメラの根幹だ。なにしろフツーに撮るのはそれはつまりPROVIAモードなのであり、彩度を上げたかったらVelviaでソフトにするにはASTIA とこのカメラは実はフィルムカメラなのである。カタイのはリバーサルフィルムや紙焼きをシミュレートしているせいかもしれないと考えると納得してしまう。
 
フィルム開発者たちが関わったフィルムシミュレーション、おすすめはACROSモードだ。粒状感のグレインエフェクトを合わせて美しいモノクロが撮れる。当たり前だけどミラーレスだからファインダーもモノクロ、覗いているだけでこのカメラは楽しいのである。写真も動画も楽しいのである。
 
ただニヤニヤしてしまって益々怪しいカメラマンに見られないように注意が必要な事も忘れてはいけない。 
 
 
 FUJIFILM ミラーレス一眼 X-T2 ボディ X-T2-BFUJIFILM 富士フィルム ミニチュアカメラコレクション [1.X-T1+XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS](単品)FUJIFILM ミラーレス一眼 X-T10 レンズキット シルバー X-T10LK-SFUJIFILM フジノンズームレンズ XF16-55mmF2.8 R LM WRFUJIFILM XFレンズ FUJINON XF35mm F1.4 R 単焦点 標準 F XF35MMF1.4 R







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