2014年10月10日 タイクノヒ。 [日常]
Nikon D800 AF-S70-200mm
先日の皆既月食、その一部をタイムラプスムービーで。
十月十日は体育の日である、いや、であった。
きっと体育の日の認識が世代を分けるバロメーター(この表現が既に世代差だ。)に違いない。当然オッサンであるから体育の日と聞くと”じゅうがつとうか”の方が収まりがイイのである。
前回の東京オリンピックを、子どもだった時にリアルタイムで経験している世代である。とは言え開会式にまつわる記憶は無い。それは地方在住だったことと、そして何よりテレビが白黒だったせいかもしれない。晴れ渡る青空にブルーインパルスが五輪を描き、アンツーカーのコースの上を真紅のブレザーの日本選手団が〜と言われてもピンと来ない。せいぜい認識できる共通言語は青空だけだったからだろう。
1964年10月10日の東京オリンピックの開会式の日は抜けるような青空だった。それはその後市川崑の映画で、カラーで観たから間違いない。オリンピックの開会式という文字通りのハレノヒを晴天のもと行うため、統計学上晴天率が高い所謂晴れの特異日を選んだからだと言うことだった。だから学校の運動会はいつも10月10日で、確かに雨天順延はあまりなかったような、気がする。
ところが大人になって”10月10日晴れの特異日”説は後付だったということを知るのである。そしてさらに東京オリンピックは体育の日に開会式を行ったのではなく、東京オリンピックの開会式を行った日が体育の日に制定されたということも知るのである。日本には古来よりの晴れの特異日があって、その日を体育の日としてきたから東京オリンピックの開会式は当然その日だった、とする少年のロマンはあっさり崩れ去った。勿論、体育の日自体が日曜日に合わせて移動してしまう現在の暦にあってはロマンもへったくれも挟みこむ余地すら無い。
体育を”タイク”と発音している。間違っているけど子どもの頃からそれで通じているし、友達もそう言っていた。だから体育の日はタイクノヒで、タイイクノヒと言わなくとも殆どの場合意志は通じる。ただ、例えば大学の出身学部を話す時、ついゲージツ学部と言ってしまうと些か意味が異なって伝わっているようなのは気のせいだろうか。
御嶽山が噴火して大変な被害が出ている。オンタケサンをミタケサンとNHKのアナウンサーが呼び間違えたとwebに話題があった。重大なミスなのか音訓の読みのある固有名詞故の失敗なのかは兎も角、漢字のままでは恐ろしげな御嶽山も発音すると優しそうだ。過酷な救助活動に携わる人達や発見を待つ人達のためにも何とか山が優しいままでいて欲しい。
2014-10-10 18:07
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