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2012年9月9日 祭囃しが聞こえる。 [カメラ]

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Canon EOS 5DmkIII 70-200/2.8 IS II          Nikon D800 70-200/2.8 VR II
ISO400 F2.8 AE CameraNeutral JPEG
5D3vsD800_RAW_efect.jpg
Canon EOS 5DmkIII 70-200/2.8 IS II         Nikon D800 70-200/2.8 VR II
       ISO400 RAW 
ACR7.1 CameraNeutral                       ACR7.1 CameraStandard

窓の外に、少しずつ賑やかな掛け声が近づいてくる。
少しのんびりと聞こえるワッショイのリズムは子供神輿のものだろうか、お祭りがやって来た。幼い頃、二階からお神輿を見て叱られたのは思い出である、ただ大人になっても手狭な都会にあっては叱る立場にはなれそうもないのは、ちょっと残念な現実である。

祭りといえば、カメラマニアの祭典なところのphotokina2012の開催も近づいてきた。歴史や規模において隔年開催のこのフォトキナは、日本のCP+と称するカメラショーに対し、言わば本祭りといったところであろう。内外のメーカーはこの開催に合わせて多くの新製品を用意してくるのである、勢いwebの噂系サイトには玉石混淆のリーク記事で賑わう。間もなくすれば公になる情報が待ちきれずワクワクしながらリーク記事を追うのは、いくつになっても変わらないと自嘲である。

オリンピックの開催年でもあった今年は既に大物カメラが登場している。例えばキヤノンのEOS 1DXやEOS 5D3、ニコンのD4やD800であり、その活躍ぶりにカメラマン席の機材に興味が惹かれたのはマニアな性である。DXクロップと呼ばれる実質的テレコンバーター効果故か36M画素を求めてかは判らないが意外なほどニコンD800が見受けられた。

少なくとも現在800mmの望遠レンズを付け1/8000秒もの高速シャッターで4コマ/秒もの3,600万画素記録ができるカメラは唯一無二の存在である。AFやシャッター駆動系の多くを、コスト分散の結果かもしれないが、より報道スポーツ系のD4と共通化していることもD800の美点の一つだ。コンパクトなボディに高画素とレスポンスを巧みにパケージングした実に良いカメラに仕上がっている。やや長めの”オアズケ”の後入手した我がD800は、勿論お気に入りである。仕事道具としても趣味の写真機としても満足度は高い。webや雑誌等で語られる美点は正にその通りなのであるが、不満点だって勿論有る。

先ず”色”である。色が悪いという訳では無い、十分満足の行く出力は得られる、ただ少し物足りないのだ。多分に感覚的なものであるが「物足りない」のである。贅沢に慣れてしまうのはヒトの常である、より高額で且つ画質に特化している中判デジタルとの比較論は正しくないのかもしれないがRAWの調整だけでは解決出来ない何かが物足りないのである。赤が飽和しやすいのも残念な点だ、ほんの僅かな部分ではあるがRチャンネルのトーンが失われてしまいやすいのはダイナミックレンジそのものが広いだけに実に残念なのである。ついで言えば、せっかくsRGBの色域を持つ背面液晶モニタがAdobeRGBのエミュレート表示できないのも何とかして欲しい。D4はファームアップで対応したのに何故かD800は放置なのが不満を助長する、我が子可愛さである。

ライブビューでの露出の反映の不都合の修正もまだだ、あれは間違っちゃったんで次のファームアップで・・と言ってたのにファームアップは既に一度行われた、治らないままだった。どないなっとるんじゃいボケっと上方漫才のツッコミを小声で呟いたのは事実だ。

高画素であるが故ブレが目立ちやすいとされている、正論だとは思う。しかしD800はブレやすいカメラだと感じている、レスポンスに優れる反面ミラーやシャッターの駆動が雑である、ショックが大きいのである、D4の振る舞いに対しコストの壁を思わされてしまうのだった。大きくてノイジーなシャッター音は駆動系のエネルギーをボディが受け止めきれていない所以にも感じる、加えて例えばD7000の貧相さに比べはるかに上等とはいえ相変わらず握りの浅いグリップがカメラ保持に不安を残すのである。ただ、撮影画像の中央と周辺の画質差にレンズ起因だけではない恐らく極僅かな回転方向へのブレに因る悪化かと悩めるのは、実はそこまで仔細に観察可能な高画質所以と喜ぶべきかもしれないのは微妙だ。

結局、細々とした不満をグチりながらもD800を気に入っているのだ、135判一眼レフらしい万能な良いカメラである。向こう数年は主役をはれる実力はあるだろう。勿論お祭りの賑やかしに、より高性能な機種がフォトキナに現れるかもしれない、むしろコンペティターを含めせめてカメラの分野だけでも日本製品が国際競争力のトップ争いを維持してくれる事は大きな期待である。

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