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2012年7月11日 46,000 - 1のご利益。 [日常]

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Nikon D800 AF-S70-200mm

浅草の観音様の四万六千日の縁日である。
勿論、昨日の事だ、相変わらず時差のあるブログはご利益一日分減でお許しを頂きたい。

観音様の功徳日の中でも7月10日は、その日一日のお参りが千日分に相当するというなんとも大盤振舞であり、さらに浅草寺にあっては四万六千日分と観音様は一層剛気なのである。

既にいつに増して賑やかな地下鉄の出口を上がった所で外国人のカップルが道に迷ったふうであった。親切なニッポンジンを実践すべく声を掛けるべき状況と気付いたものの、以前日本橋でポケモンセンターに迷う親子連れに2つ目の路地を右折と伝えたつもりが、成田空港から直行したであろう大荷物のまま2つ目の大通りに消えた後ろ姿を思い出し躊躇してしまった。意を決したように歩みを進めたカップルに今更だけど言っておこう、そこはナカミセドオリじゃ無いしカミナリモンもここじゃ無いんだ。

久しぶりの「四万六千日」のお参りだった。前回からの持ち越しは123年分は有るしその間の偶に伺う普段のお参りを加えればなどと、観音様の太っ腹に期待しつつ雷門をくぐったのは、少しバチ当たりかも知れない。

46,000という数は一生とかけた1升の米粒の数だというのが一説である。ひねりの効いた言葉遊びは楽しい、そう言えば参拝の列の中で近くにいた関西弁の女の子二人連れが、お賽銭は15円にしようと話していた。十分ご縁がありますようにだからと笑う二人は粋であった。

四万六千日といえば「ほおずき市」である。三社祭で気配を示した東京の夏は、入谷の朝顔市に続き浅草のほおずき市で本格的到来を実感する。元々は芝の愛宕神社の縁日だったそうだが、威勢の良い夏の到来はやはり町民の下町浅草が似合う。暑くて強い日差しにほおずきのオレンジ色と水を打たれた葉の緑が鮮烈で、鯉口にドンブリ、ねじり鉢巻の売り子との組み合わせは、言わば分かりやすい江戸情緒の現代訳的公式である。

雲ひとつ無い夏空のせいか伽藍の脇にスカイツリーが一段と大きく見えた、ただ浅草寺の境内から見上げると然程違和感を感じないのである。新しもん好きの江戸文化にスカイツリーは早くも溶け込んだのかもしれないと勝手に思った。もしかするとこの日のお参りの効力が終わる頃の未来の江戸っ子には、スカイツリーは粋だねとか嘯いてほしいものである。

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