SSブログ

2012年2月21日 頂きものの甘き誘惑。 [お気に入り]

matsukasa_monaka.jpg
Nikon D7000 SMC 67Takumar 75mm

モナカを頂いたのである。
甘党にしてアンコ好きを自認する身としては、この上ない至福である。

伊豆の松崎町にある梅月園の「松かさ最中」である。地元では取り敢えず間違いのないお菓子として長く親しまれている、と、断言してしまうのも実は、親の郷里ということもあってその辺りの事情には明るいのである。何しろアタシも親の地元へのご挨拶の折には御遣い物として重宝しているのだった。

レトロな外箱を開くと包装紙に包まれた、らしくない球体状の膨らみが並ぶ。まさに名は体を表すの例え通り、このモナカは、まんま”松かさ”つまり”松ぼっくり”の形状である。同封の栞によると”若松かさ”と”老松かさ”をイメージしたもので挽茶色と焦茶色の二種類と記載されているが、実際は”緑っぽい”のと”ピンクっぽい”のの二色である。確かに以前の記憶ではピンクっぽい方はもっとモナカらしい色調だったようにも思うが、まあ時代であろう。勿論、食するにあたって年齢を限定したりそれによる嗜好を勘案した二色展開では無い、と思う。

”若松かさ”とする緑っぽい方は鶯餡であり、”老松かさ”のピンクっぽい方は小豆の小倉餡である。餡の炊き方や甘みの表現は、例えば以前記した「百福百寿」の様な上品さとは異なる。こし餡に近い甘味の強いアンコである、ただ一口目の強い甘みは後味にしつこく尾を引くこともなく、食べ飽きることは無い。鶯餡と小豆餡それぞれに明確な味の変化があり、とくに固めの青豌豆が形のまま混ざる鶯餡は食感に富んでいる。例のごとく皮が上顎などにひっつく典型的なモナカであるからグラスに牛乳を満たし何色を食すべきか暫し思考するのは甘党の至福である。

伊豆の松崎といえば桜葉の産地である、因みに「長命寺の桜餅」に一個に付三枚も奢られているのは松崎特産の大島桜の葉である。当然この梅月園にもその応用はあり「さくらきんつば」など好みの一品であるが、長く支持を集める「松かさ最中」はやはりこの店の顔であろう。

ところで、久しぶりに口にした”懐かしい”「松かさ最中」の松かさが少し小ぶりに感じたのは、思い出と現実の乖離のせいだろうか。

nice!(1)  トラックバック(0) 

nice! 1

Facebook コメント

トラックバック 0