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2010年8月9日 秋立ちぬ。 [クルマ]

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PENTAX 645D  D FA55mm

【8月6日の広島、そして今日の長崎と恥ずべき悲しい人間の愚行の日である。65年を経ても戦争も核兵器も地球上から消し去る事は出来てはいない、無力な我々であっても、しかし少なくともこの日には何があったのかを忘れずに再認識する事くらいはしていたい。】

今日は久方ぶりに熱く無い朝を迎えた。立秋を過ぎ季節は秋に向かっているのだろうと四季のある日本はやっぱり良い国であるなどと悦に入るのは間違いである。考えてみればお盆の帰省の頃、あるいは実家の開け放った居間で寝転んで観る甲子園中継の頃もジリジリという擬音が似合う暑さ十分の”夏”である。たまたま台風の影響もあっての昨夜半からの雨で少々気温が下がったにすぎず、ましてや世界が異常な今年の夏、好意的解釈の過ごし易さに油断は出来ない。

夜半のやや強い雨に「マーフィーの法則」を思い出した。技術進化の「ムーアの法則」などに比してより深く頷ける情けない系とでも言えるのが「マーフィーの法則」である。アメリカ空軍のフェイルセーフの観点からの経験則が起源のようであるが、一種あるあるネタで流行した。日本でも20年くらい前にかなり流行った、曰く『落としたトーストがバターを塗った面を下に着地する確率は、カーペットの値段に比例する。』あるいは昼食にカレーを外食すると帰宅後の夕食がカレーの確率が高いとかなのだが、日米とも共通している事例が洗車をすると雨になるというものである。

はたして、一昨日夕方、我がCITROEN C5 ツアラーを洗車した。黄砂の頃以来である、珍しい事をすると”雨になる”と日本では揶揄もするが、ともかく乗りっぱなしの野ざらし駐車の”高級外車”をたっぷりのシャンプーで泡立てて打ち水を兼ねて入念に水洗いした。当初に施したボディコートがあまり芳しく無かったのか僅かに鳥の糞かなにかが小さなシミを作っている事と窓下のモールに水ジミが出来ている事を除くと美しいボディが蘇り夜目にも満足をするのである、が、当然のように翌朝にはルーフの上に猫が寝ているのである。隣家との塀に面したボンネットからルーフを縦断しほとんどを占めるガラスルーフを避け後端のスポイラーを含む塗装面で寛いでいる。足洗ってからクルマに上れよという要求は水嫌いの猫には無理であろう。汚れが酷い時には上がらないので猫も現金な物である。

解り易い格好良さの現行C5に対し、デザイン自体の良さは未完成なリア周りを除けば先代のC5の方が上だと思うが抑揚にとんだ現行C5も面の美しさが水を拭き取るタオル越しに感じる。やや排気量の小さかったGSを考えると実質BXがC5のルーツであろう、以来デザインと特異なメカニズムを進化させながら代を重ねたミドルシトロエンを乗り継いで来た。ミドルと言うには無理が有るほど現行C5は大きなボディに成長したが、コンパクトでシャープなボディに、1.6LウエバーのキャブをジェトロニックでコントロールしたBX16TRSがホンダから宗旨変えして乗り始めたシトロエンである事は既出のとおりである。

かってスナッチやストールという単語はシトロエン(を含む欧州車)を語るうえでの夏の季語だった、BXの時代は高温多湿の日本の渋滞に負けてしまう事が時々あった。秋になって涼しくなると、少し安心した。人の過ごし易さとクルマの好調が比例していたのである。

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