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2009年12月19日 東京土産。 [お気に入り]

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FUJI S3pro AF-S28-70mm

草月の『黒松』である。
またまた、どら焼きの話題である。

今更ではあるが、帰省の時期ともあってどら焼き再び、いや三たびか四たびか、ともかく好物の『黒松』である。

以前記したように上野の うさぎや や浅草の 亀十 はアタシの行動テリトリーに或る事から日常的な贔屓筋であるのだが、テリトリーからやや外れる 草月 は距離的にはむしろ近いものの足が遠いのであった。

随分昔、どら焼きイコール三笠山だった頃、頂き物の黒松に感激した記憶がある。アンコとカステラ風の皮を渾然と楽しめるどら焼きというお菓子、文明堂の『三笠山』は幼い頃からアタシの大定番であった。きちんと食感が残るたっぷりのアンコをしっとりした皮がぴっちりと覆う三笠山は何時食べてもおいしい、まさにThis is どら焼きであった。それに対し黒松は異なるベクトルのおいしさを味合わせてくれたのである。

時々機会を見つけては入手する黒松は、ふんわり柔らかな皮が特長的な斑文様に焼き上がっている。なによりこの皮が黒松を特別なものにしているのである、黒糖を練り込んだ生地は褐色で黒糖独特の香りとやや焦げたような甘みと蜂蜜のせいかふんわりした中にモッチリ感もある。いささか感覚の形容詞的表現に語彙の低さを露呈してしまっているが、兎に角その皮がしっかりしたアンコを引き立て絶妙にして独自のおいしさを構築している。

アタシは黒糖がやや苦手であった。香ばしいと表現する独特の香り、アクの或る甘みと仄かな苦みが苦手であった。カリントウも幼い頃からそれ故に嫌いなお菓子であった。しかし黒松の風味はまさにその黒糖が要であろう、アンコに対峙するような皮の主張が引き立て合っておいしいお菓子となっている。身勝手なものでこの黒糖の塩梅は好みである。

先日カステラで記したようにお土産はその土地でしか手に入れられないものを由とする持論から、江戸庶民文化を端とするアンコモノを、この時期帰省土産とするのが道理である。黒松など価格の安心感などあって好適となるのだが、年末などは購入に長蛇の列だそうである。それと風味の落ちるのがやや早い気もするので、やはりこのお楽しみは一人で味わうのが得策のようである。
 

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