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2009年10月5日 ミナトのヨーコ、ヨコスカ。 [日常]

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Panasonic LUMIX FX500

昨日の話であるが、横須賀を訪ねた。
オッサンと化した大学時代の友人たちと時々集まっては他愛も無い時間を過ごしている。社会科見学だったり遠足だったり、およそ世間的には年相応ではない休日を過ごすのである。特徴的な学部の卒業生とはいえ意外に様々な職業に就いているのではあるが、顔を会わすと人間の本質は変わらない事を理解するのだった。

マニアなアタシは5月30日に記したように一人で船を見に来たりしているのだが、昨日はYOKOSUKA軍港めぐりという遊覧船に友人たちを誘った。

気の利いた生解説を聞きながらアメリカ海軍や海上自衛隊の艦艇を海上から眺めるのである。45分ほどのツアーは人気の様でホームページ上で空席を確認予約するシステムになっている。ただ現地でのチケット購入にそれはなんら反映されない事は微笑ましいと言うべきなのだろうか。晴天の潮風は心地よく、軍艦マニアでなくとも楽しめるであろう。もっとも昨日は潜水艦が一隻しかおらずアタシ的には少々残念であった事は友人たちには内緒である。

大学生の時、つまり髭と肩まで伸ばした長髪にベルボトムと呼ばれたフレアードジーンズが街に溢れていた頃、と書きながら今も自分の風体が変わらない事にいささかの不安を感じざるを得ないのではあるが、まぁともかく大学生の時である。カメラをもって、夜出てくる米兵たちを基地ゲート前で待ち伏せして写真を撮ったりした事がある。

確か午後7時から自由時間となってゲートから米兵たちはそぞろ出てくるのだった。中学時代から愛用のアサヒペンタックスSPを首から下げブロークンイングリッシュで話しかけては写真を撮ったんであるが、今思えば一人で夜の横須賀に出かけアメリカ軍人につたない英語で話しかけ撮影するなどと、無謀なほどの若さの度胸である。人種問題の陰をみたりナンパの仕方のインスタント日本語教室をしたり思い出は多い。

PXでキヤノンAE-1を買ったんだと話しかけてきた二等兵は暗室作業をしてみたいと、江古田のアタシのアパートにまでやって来た。ちょくちょく遊びにくる彼はお土産にと彼の仕事場の空母エンタープライズミッドウエイのTシャツやZIPPOのライターなんかとプレイボーイ誌やハスラー誌を持って来てくれた。ある日アグネスラムが慰問に来たんだと嬉しそうに話した。写真を撮ったからフィルムを現像して欲しいという、気にいったカットあったら好きにプリントしていいよと彼は任務に大急ぎで帰っていった。現像してみると広大なエンタープライズミッドウエイの飛行甲板の無数の水兵たちの頭の向こうに点のようなアグネスラムが写っていた。二等兵の彼の席次と標準レンズの限界はアグネスラムの笑顔を写す事は出来なかったのであった。

そんな事を思い出しながら当時は一人で夕食をとったゲート前のハンバーガーショップに友人たちと入った。ウン十年ぶりである、味の記憶はもう無い、店も記憶より狭かった。佐世保バーガーに対抗してなのか横須賀にあるバーガーショップ合同で横須賀ネイビーバーガーという新名物を展開していた。パティが大きいのだそうだ、おいしいハンバーガーである。きっとあの時も同じ味だったであろう、友人たちも変わらないように。あの二等兵もどうしてるだろうかやはり変わって無いのだろうか。

昔を懐かしんでしまうのは加齢のせいか、秋のせいか、ともかく遠い目の一日を過ごしたのだった。
 
*2020年6月7日修正 エンタープライズじゃなくてCV-41 USSミッドウエイ ですよね。なんで間違っていたんだろ。トレッキーだけどもね。

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