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2008年8月2日 イロイロとイロの事 [カメラ]

colormunki.jpg
Canon EOS20D EF-S17-85


ColorMunki photoである。
キャリブレーションツール、つまりコンピューターのディスプレイやプリント出力などを測色してiccプロファイルを作成してくれるツールである。名前もカラーモンキーとなんかかわいいのである。そしてアイワンの半額くらいで買えるのである。

色は難しいのだ。ヒトの目はすばらしく高性能な色補正機能を備えているのだがフィルムカメラはそうはいきません。印刷原稿はフィルムの場合ポジがほとんど、バカ正直に色に反応してしまうのであった。撮影に挑むにはまずフィルム自体がニュートラルに発色できるかまずテスト、補正が必要ならLBやCCといったフィルター。現場ではライトやディフュザーの関係でまた補正。そして結果は現像上がってくるまで、実はヒヤヒヤなのであった。勿論クライアントやデザイナーの手前自信満々に振る舞わなくてはいけませんがね。

デジタルカメラの登場は此のヒヤヒヤを無くしてくれたのである。なにしろ撮影結果が見られるのだ。印刷原稿そのものが作り出せるのだから、こんな安心感は無いのである。デジタルカメラにはホワイトバランスを測定する機能がついているのだ、光源の悩みからは解放されるのだった。ましてやAWBなんてとんでもなく便利なモノまで搭載している訳ですから、これはもう胃薬いらずである。わがK20Dもなかなか優秀なAWBぶりを見せてくれ撮影がラクラクである。

ところが、やっぱり色は難しいのである。色温度はWB機能で何とかなったが色はマンセルの色立体を思い出すまでもなく複雑なのである。まず今観ているディスプレイが正しい発色をしている保証は何も無い、つまり撮影結果が正しい色なのか解らないのである。そう市販されているコンピューターやディスプレイは発色やカラースペースはバラバラなうえ、色数が足りないものまである。そして設置環境も様々、さらにヒトの目は優れた色補正とともに色順応も起こすのである、基準を持たないデーターとしての写真は観る環境で変わってしまうのであった。

勿論これでは困ってしまう、そこで共通のカラースペースの中で各機器の誤差をiccプロファイルを当てる事で補正するカラーマネージメントが必要になるのであった。例えばディスプレイのiccプロファイルは目視で作成する事も不可能ではないのであるが不安定である上プリンタープロファイル作成などは不可能。だからキャリブレーションツールはデジタルカメラユーザーには必須のシロモノなのであるが、なにしろ高価なものであった。

代表的なのはやはり i1 であろう。グレタグマクベス(今はX-Rite)のアイワンは用途に合わせて購入できるもののプリンタプロファイルの作成できる分光光度計タイプのモノはかなりお高いのである。そしてセンサー自体がちょっと大きくてMacBookなど小さい画面にはなじみが悪く、反対にプリンタプロファイル用パッチは細かいから測色用ガイドや画面に設置する為のアダプタやらホワイトタイルやらと重装備であった。

おなじX-Riteの製品ながらColormunkiは性能の割かなりお気楽である。オールインワンの巻き尺みたいなデザインと砂ウエイトのようなストラップの付いたケースで画面に設置するアイデアは楽しい、アイワンは結構ガッチリの鉛ウエイトが怖いのである。肝心のプロファイルの出来もディスプレイの色域が狭めな気もするが問題ないであろう。アイワンのソフトに比べると足りない部分もあるがお気楽だから良しとしよう。

発売当初ヨドバシカメラでは扱いが無いと言っていたのに、ホームページによると店頭デモを行うそうである。どちらが歩み寄ったのか興味もある。

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コメント 4

関係者

ColorMunkiの開発元はX-Rite(元)ですよ。
また、ColorMunkiにはColorMunki Photo(X-Riteブランド)とColorMunki Design(Pantoneブランド)の2種類が存在します。
そのどちらも、X-Riteの開発です。もっと言うとこの製品はX-Riteとグレタグマクベスが合併する前から開発が始まっており、もともとはグレタグマクベスが発売するはずだったものです。
補足:Pantone(今はX-Riteの子会社)は、元々X-Rite製品のOEM販売を海外でしていたのですが、昨年PantoneがX-Riteに買収された関係で、ColorMunki Designはデザイン系に強いPantoneブランドで販売することになりました。
by 関係者 (2008-08-08 00:04) 

関係者

ColorMunkiの開発元はX-Riteですよ。
また、ColorMunkiにはColorMunki Photo(X-Riteブランド)とColorMunki Design(Pantoneブランド)の2種類が存在します。
そのどちらも、X-Riteの開発です。もっと言うとこの製品はX-Riteとグレタグマクベスが合併する前から開発が始まっており、もともとはグレタグマクベスが発売するはずだったものです。
補足:Pantone(今はX-Riteの子会社)は、元々X-Rite製品のOEM販売を海外でしていたのですが、昨年PantoneがX-Riteに買収された関係で、ColorMunki Designはデザイン系に強いPantoneブランドで販売することになりました。
by 関係者 (2008-08-08 00:06) 

関係者

X-Rite(元)をX-Riteに訂正させていただきました。
by 関係者 (2008-08-08 00:07) 

F-photography

関係者様、私の不勉強から大変ご迷惑をおかけいたしました。
謹んでお詫び致すと共に修正させていただきます。

なお、この場で申し訳ないのですが、やや自由度の少ないソフトのアップデートを期待させてください。キャリブレーターとしての精度は特に効果の分かりやすいプリンタプロファイルで実感しますが素晴らしいので。
by F-photography (2008-08-09 19:49) 

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