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2011年1月6日 とんぼ返り。 [クルマ]

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Panasonic LUMIX FX-500

毎度の事ではあるが昨日の話である。
帰省した、つまり実家に向かったのである。ただ帰省の辞書的解釈とは全く異なる目的だった、即ち、点けっぱなしの電気(電灯)を消しに行ったのだ。

昨年末、例のごとくの無人の実家への帰省をした。これは辞書の用例にもある墓参りという至極当然な目的を持った行動であった。ただ帰りしな洗面所の天井灯を消し忘れたようである。実家の隣家より連絡を頂いたのであった。不注意であった。階下のスイッチまでが億劫な時もあるグータラなアタシではあるが、やむを得ずなんとも遠いスイッチを切りにC5ツアラーを走らせた。

片道およそ200km、特に空いていない限り4時間程の実家への行程は以前も記したが高速道路と山間路を含んだ一般路が半々の、その気になれば楽しめるドライブコースである。

いつものセルフ式スタンドでガソリンを満タンにして高速道路を西に向かう。進行方向に富士山を見つけると小さくフジサンと呟いてしまうのは日本人だからかだろうか、なんにしろ得したような気分になるのである。追い越し車線を低速で延々と占拠するクルマの存在を苦々しく感ずるのと同様な思いを燃料計指針のためらいの無い降下にも感じながらもシトロエンの高速巡航は相変わらず安楽なのである。大排気量はディーゼルが主流の欧州にあって”エコ”でない大排気量ガソリンエンジンが廃された為、輸入されるシトロエン車はラインナップが大幅に変わった。C6は輸入停止、C5は1.6Lガソリンターボエンジンのみといった状況である。かつては相対的に小さなエンジンをフルに使って走るのがフランス流とよくいわれたが実際はフランスの課税方法に起因して小さな排気量が好まれただけのことである。思えばBX GTiの1.9Lでアンダーパワーを感じXantiaの2.0Lで非力さに悩まされた経験はフランス流とは片付けられない。

BMWの血を引く最新の1.6Lエンジンはターボブーストによってより大きなトルクを出力する。その昔乗っていたターボエンジン車はパワーと燃料消費が見事に比例するのだったが、今や小排気量にターボはエコの定理である。大きなC5のボディを街中でなら4気筒特有の振動を除けば予想外に走らせる事に軽い驚きはあったが必要十分という形容詞は外すほどではなかった、つまりトルクフルな高速巡航の安楽さはやや望み薄であろう。

我がC5ツアラーの設計の古いPSA製3.0Lエンジンはなんの特徴もない実用エンジンではあるが、かの地でのメインエンジンである大排気量ディーゼルターボを望めない日本ではベストな組み合わせである。非力だった初期型Xantiaブレークから乗り換えた先代C5よりこの組み合せで乗っている、4速から6速へとATは進化しチューンも変わっているが低速トルク不足と何より燃費性能の悪さは擁護のしようもないがストレスの少ない高速巡航と山間路走行は可能である。つまり疲労を感ずる事なく日帰り帰省を可能とするという余裕がある。

そこそこの渋滞にも巻き込まれつつ実家の洗面所のスイッチは切った、目的は達したのである。墓参りもすませ知らせてくれた隣家に挨拶をし帰路につく、滞在は30分くらい、とんぼ返りである。9時間程を費やした節電行為は8時間以上を走り続けていた事になる。帰宅後やや疲労感があったのは加齢のせいか行程のせいか、あるいは少し気になるハイドロサスの反応に起因するのかは判らない。

ただ、15Wの電球型蛍光灯が点灯し続けるのと、ガソリンと道路通行料を使い大きなクルマでそれを消しに行く事のどちらがエコであるか思い直す事が最も大きな疲労感の原因かもしれない。

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