SSブログ

2010年5月16日 時代だから、と言う事。 [日常]

buckview.jpg
PENTAX Optio S5n

ニュースの話である。
ニュースと言っても新しいC3が発売になったとかの事ではない。

先日、三鷹市の『野良猫餌やり訴訟』の立川地裁での判決のニュースが報じられた。
被告の猫好きが野良猫に庭で餌を与え段ボールのすみかも提供していた。対し原告は糞尿の匂いが洗濯物に付着するとか、ゴミ袋を荒らすとか、カラスが集まって騒音源になるとか、抜け毛が吹きだまりに集まって不衛生だとかの理由で慰謝料など645万円(!)の賠償を含む訴訟を起こしたのだった。

結論は簡単に言うと原告勝訴である。

野良猫への給餌は複雑な思惑を含んで社会問題である。そして我が家にも一匹の居候猫がいる事は既知の通りである。そんなアタシは今回の判決を不快に感じるのであるが、これは猫好きのフィルターのせいかも知れない。しかし、過去の判例を基準とする日本の裁判制度にあっては今回の判決が今後に与える影響を十分に考慮した慎重な判決をすべきだったと思う。

地域猫を街の特色としている観光地も多く存在するが、なんにせよ野良猫問題は感情論に陥りやすい。報じられた今回の原告の主張のなかには非合理的なものも多いように感じた。なにより僅か数匹の猫が645万円もの賠償額を発生させ得るのかは、正直疑問である。

訴訟内容にクルマの上に載られ傷がつく損害を受けたというものがあった。太陽光で暖まったボディや少し高い場所と言う事で、確かに猫はクルマの上が好きである。本来環境の変化を嫌う猫は動いてしまうクルマは嫌うはずなのだが記憶力と順応性のバランスでクルマを昼寝の友にするのであろう。ポンコツHONDA Zから始まった我が愛車たちも何時の時代も例外ではなかったのである、複数の猫が同時に仲良く寝ている事もあった。ウチのクルマには良く猫が集まるなと感じるのは贔屓目と言うべきだろう。

傷は、付かない。爪の硬度を学んだのは中学生のころだったろうか、以外に爪は硬いのだった。確かにクルマのドアハンドル周りに爪で擦った後が付く事もある。CITROEN BXにネイルガードというオプションパーツをドレスアップの目的で装着していた事もあったが、爪による擦り痕など塗装面の表面の僅かなダメージにすぎない。

繰り返し付くドアハンドル部分の爪痕は何もしなければ目立つ事も有るかも知れない。しかし昼寝する猫による爪痕に屈するほどクルマの塗装は弱くはないと、数十年にわたって愛車を猫どものベッドに供出してきたアタシは思う。

ある駐車場に停まる黒塗りの所謂日本車で一番高級なクルマの上に何時も数匹の野良猫が寝そべっているのを見かける。黒いクルマは暖かい事もあるのだろう並列する他のクルマを差し置いて猫には人気である。

で、話は飛ぶのであるが。昨日の夕刊に、新社会人聞いた出世したら欲しいクルマというアンケートの結果がコラム的に載っていた。記者も軽く驚いて記したのであろう内容を読むと、その第一位はトヨタである。こう言ってはトヨタに申し訳ないが、驚愕である。改めて読んでもアンケートは出世したらという問いである。猫も好むレクサスはと見直すと3位である。メルセデスベンツは7位であるという。ロールスやフェラーリといった解りやすいクルマたちは見当たらない。

因に今欲しいクルマの一位もトヨタだという。トヨタ人気と考えるより夢が無いか、情報と知識不足ということであろう。その記事も家にあるクルマやCMでの認識だろうとしていた。

若者がクルマに興味を失っていると言われている証明である。つまらないとか平凡と言う形容詞で語られていたメーカーが若者の一位支持な事は驚きではあるが、同時に、ヒトがある事象に対して抱く興味や関心というものが薄らいでいる様に思ってしまう。野良猫の訴訟や判決にもそんな現在を感じてしまうアタシは目が痛くなるほど斜めに新聞を読んだのだろう。

nice!(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

Facebook コメント

トラックバック 0