2021年12月23日 シトロエンじゃないDS。 [クルマ]

Fujifilm X-T2 XF18-55mm

PENTAX 67 SMC-P400mm Fuji RAP
DS3 CROSSBACKの話だ。
C5 tourerの車検の代車である。13年目のC5の車検は大波乱なのだけれど、それは戻ってきてからの話題だ。
ちなみに2枚目の写真は、コートのカタログにどうしても使いたくて個人所有のDS21を1週間ほどお借りして撮影したものである。ロケ地は日光だ、都内の一般道も高速道路も山坂道も、もう、ホントに、当たり前だけど溢れるばかりの濃厚なシトロエンだった。オーナーの、乗ると欲しくなっちゃいますよの言葉通り返却がたまらなく惜しかった。
で、DS3 CROSSBACK。シトロエンからDSブランドがメーカーとして独立した後の新世代のクルマだ。シトロエンじゃあないDSに乗るのは実は初めてだ。小さいクルマだけど、DSはプレミアムブランドを標榜しているだけあってこのDS3も小さな高級車的なしつらえだ、もっとも価格を考えれば高級で当たり前でもあるけれど。
欧州風に言えばBセグメントのコンパクトカーなのだけど、そこはSUV仕立てなのと面の張ったデザインからか小さくは感じない。特にリア周りは、悪く言えばぼてっとして、ボリューム感に満ちている。乗り込んでもアップライトに座るせいか前席に関してはやはり小さくは感じない。室内は黒にダークブラウンのツートーンだったり流石小さな高級車はオシャレである。
凄く静かなわけでは無いけど、2Lクラスのクルマのように走る。けれど1.2Lターボエンジンである。つまり、かつてシトロエンに宗旨替えするまで乗っていたシティターボと一緒だ。とは言えターボでピーキーなパワーを絞り出していたシティに対し、現代は小さなエンジンから大きな排気量のようなフラットなトルクを作り出すのがターボチャージャーの役目だ。だからDS3 CROSSBACKの走りは大人だ。けれど、すきを見てスロットルペダルを深く踏み込むと、勿論ターボですからと、気持ちのいい排気音とともに、シティターボのように、加速することも間違いない。
暗い室内色と小さめの窓のせいか穴の底で運転しているようで落ち着かない。小さなクルマなのにボディの見切りが悪く、左側の内輪差が妙に気になる。とくにまるで欄間のように高い位置の小さなリアウインドウの視界は狭い。颯爽と助手席側背もたれに手をかけてのバックでの車庫入れなどは、望まない方が得策である。
借りだしたクルマのオドメーターは僅か970kmだ。経験上旧PSAのクルマは、それが馴染むのに少し時間がかかった。例えばシトロエンは5000㎞、10000㎞、20000㎞と脱皮するようにシトロエンになっていったのである。だからこのDS3 CROSSBACKはまだまだ本気出してない、のだと思うのだけど、乗り味が悪くてちっとも楽しくない。サスペンションが不必要に固いわけじゃないし、3気筒だけど振動も無く十分なパワーのエンジンも不満はないのに、乗る気がしないのである。踏み始めの感触が酷く悪いブレーキも一因かもしれない、穴の底のような閉塞感も、固くは無いけど少し落ち着かない足回りも原因かもしれない。
DS3 CROSSBACKに、かつてコンベンショナルなサスペンションで絶妙で高級な乗り味を示してくれたシトロエンZXを懐かしむことは出来ない。やっぱりDSは、もうシトロエンじゃあないようだ。
暗い室内色と小さめの窓のせいか穴の底で運転しているようで落ち着かない。小さなクルマなのにボディの見切りが悪く、左側の内輪差が妙に気になる。とくにまるで欄間のように高い位置の小さなリアウインドウの視界は狭い。颯爽と助手席側背もたれに手をかけてのバックでの車庫入れなどは、望まない方が得策である。
借りだしたクルマのオドメーターは僅か970kmだ。経験上旧PSAのクルマは、それが馴染むのに少し時間がかかった。例えばシトロエンは5000㎞、10000㎞、20000㎞と脱皮するようにシトロエンになっていったのである。だからこのDS3 CROSSBACKはまだまだ本気出してない、のだと思うのだけど、乗り味が悪くてちっとも楽しくない。サスペンションが不必要に固いわけじゃないし、3気筒だけど振動も無く十分なパワーのエンジンも不満はないのに、乗る気がしないのである。踏み始めの感触が酷く悪いブレーキも一因かもしれない、穴の底のような閉塞感も、固くは無いけど少し落ち着かない足回りも原因かもしれない。
DS3 CROSSBACKに、かつてコンベンショナルなサスペンションで絶妙で高級な乗り味を示してくれたシトロエンZXを懐かしむことは出来ない。やっぱりDSは、もうシトロエンじゃあないようだ。




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2021-12-23 15:56
2021年12月17日 牛乳を飲むと牛になる。 [日常]

PENTAX K10D DA16-45mm
牛乳の話だ。
少し古い、古都の路地裏で写したこの写真は、直接関係は無い。念のため。
で、牛乳が年末年始に5000t廃棄の恐れが、というニュースだ。
で、牛乳が年末年始に5000t廃棄の恐れが、というニュースだ。
ハア?である。野菜の収穫が多すぎたと言っては畑に山積みに廃棄、天候不良で不作と言って高値に高騰するこの国は、ついこの間バター不足で騒いでいたのに今度は牛乳の廃棄かよ、とのツッコミを待つボケなのだろうか。
ところで、何を隠そう牛乳好きである。その通りいい年をしてであるが、好きなものは仕方ない。冷蔵庫にビールがない事など何等の障害ではないが、ドアポケットに牛乳が見当たらないのは不安である。常に最低でも2本以上の1Lパックが心の平安をもたらすのである。
幼かった頃は牛のいる農家へ蓋つきの鍋をもって牛乳を買いに(貰いに?)行っていた。つまり鍋にそのまま牛の乳を搾ってもらったのである。それが酪農だったのかは不明だけれど、牛小屋に数頭の牛を飼っている農家は多かった。たしかに道路わきに、校長先生が長いお話をするとき載っていた朝礼台のようなものが点在していた。それはトラックの荷台に高さを合わせたミルク缶の出荷場所だ。そこを森永乳業のトラックが回収に回り、代わりに空のミルク缶を置いていくのである。ところで、乳を搾りながら話してもらった、茶色い牛からはコーヒー牛乳が出るんだというありがちな冗談を随分長い間信じていたのは、茶色い牛は見当たらず真偽を確認できなかったからだ。
持ち帰った牛乳を母がガーゼで濾して、そして沸騰しないようにかき回しながらゆっくり火を通して我が家の牛乳の出来上がりだ。それが美味しかったのか、そうでなかったのかは覚えていないけれども、それが普通だったし何より大好きだったことは間違いない。
ところで、何を隠そう牛乳好きである。その通りいい年をしてであるが、好きなものは仕方ない。冷蔵庫にビールがない事など何等の障害ではないが、ドアポケットに牛乳が見当たらないのは不安である。常に最低でも2本以上の1Lパックが心の平安をもたらすのである。
幼かった頃は牛のいる農家へ蓋つきの鍋をもって牛乳を買いに(貰いに?)行っていた。つまり鍋にそのまま牛の乳を搾ってもらったのである。それが酪農だったのかは不明だけれど、牛小屋に数頭の牛を飼っている農家は多かった。たしかに道路わきに、校長先生が長いお話をするとき載っていた朝礼台のようなものが点在していた。それはトラックの荷台に高さを合わせたミルク缶の出荷場所だ。そこを森永乳業のトラックが回収に回り、代わりに空のミルク缶を置いていくのである。ところで、乳を搾りながら話してもらった、茶色い牛からはコーヒー牛乳が出るんだというありがちな冗談を随分長い間信じていたのは、茶色い牛は見当たらず真偽を確認できなかったからだ。
持ち帰った牛乳を母がガーゼで濾して、そして沸騰しないようにかき回しながらゆっくり火を通して我が家の牛乳の出来上がりだ。それが美味しかったのか、そうでなかったのかは覚えていないけれども、それが普通だったし何より大好きだったことは間違いない。
記者会見で大臣が、辛そうに牛乳を飲んで見せるのは、あまりに逆効果、な気がする。需要向上を図るなら販売価格を下ればいいじゃん、と、普通は考える。そもそも捨てるくらいならタダで配れよ、である。

タグ:甘党
2021-12-17 23:41
2021年12月14日 日本 チャチャチャッ。 [日常]

ASAHI PENTAX SP SMC-T300㎜ NEOPAN SSS
写真は、おそらく1976年10月10日の、オール日大の運動会である。
ところで、また日大の不祥事である。最高権力者の理事長が逮捕されたのはきっと一大事だ。ニチゲーOBとして憂うべきところ、なのだけど、卒業からずいぶん年月を重ねた今更すでに他人事だ。しかも在学中の当時は一番偉い肩書は総長だったし、そもそも写真学科では”金丸重嶺”とか”渡辺義雄”がもっと偉かった、と思っていたような気がする。
オール日大の運動会。写真は残っていてもほとんど記憶がない。ただ、国立競技場のスタンドの芸術学部の隣に陣取っていた理工学部だったか文理学部だったかが、プログラムを折った紙ヒコーキがグラウンドまで届いたら単位やるぞ、とそれはそれなりにアカデミックに盛り上がっていたことは覚えている。しかし念のため、誤解なきよう声を大に申し添えるのだが、フィルムに残る他のコマから察するに運動会は、付属高校を含めたガチな陸上競技会でもあったことは間違いない。
写真は、想像するにユニフォーム姿での部活対抗リレーだ、コスプレ大会ではない、ニチゲー主催ならともかくオール日大なのだからきっとそうだ。子細に観察するとトラック中央にまわし姿の巨漢相撲部員、その後方にバトンタッチを終えた柔道部そして受け渡し中の剣道部のようである。手前のキスリングに登山靴のワンゲル部(?)には相応のハンディキャップをと思わずにはいられない。
写真に写る多くの選手の視線をたどると、画面右側にランニングシャツ姿の選手をもろ差しで妨害する相撲部員だ。と早合点しそうだけど、下方にバトンが落ちている。つまり落として慌てて振り返った相撲部員が思わず交錯してしまった瞬間と思いたい。なによりパワーは正しく使わなくちゃ、特にチカラモチはねぇ。
2021-12-14 12:13
2021年12月4日 冷ややかな悔恨が泉のように。 [カメラ]
Nikon D850 AF-S60㎜
ヒューレットパッカードのプリンターの話だ。
ところで、ビックカメラからポイントの保持期間が終了するというハガキが届いたのである。有効期限は2年間であるから、随分とご無沙汰してしまったようである。アマゾンとコロナ禍という主因だけでなく、ヨドバシカメラならポイントがAPA会員の優待という点も要因である。
随分前にビックカメラのポイントを、それも二万円強分失効したことがある。今回は1000円分ほどとはいえ、数日前の話だが、店舗に向かった。何か買い物をすれば期限は更新される。とは言え、とりたてて欲しいものは無い、しいてあげればFujifilm GFX50SIIかNikon Z9、あるいはRICOH GRIIIxだけど、それは文脈が違うだろうし、GRIIIxはEVFがない事が、と別の話になってしまう。
結局、半年以上印刷不可能で置物に化しているヒューレットパッカードのプリンターインクを買う事にした。いろいろメンテナンスを試みても全く印刷できないのであるが、アプリケーション上では80%程度残量のあるインクを交換して改善を図ろうという目論見だ。
OfficeJetというFAX機能のあるプリンターだ。なんだかんだで印刷不能になった、やはりOffice銘のプリンターから買い替えた機種だ。そもそも呆れるほどの不快感を覚えたヒューレットパッカードのプリンターを懲りずに選んでいるのは安いからである。ちなみに件のプリンタは一度も使うことなくいまだに放置されたままである。そして先代のOffice系プリンターを驚くほどのインク浪費と印刷不良で買い替えた。説明書に従って買い置きをした新しいインクでも印刷不良であることを、不快な記憶を押しとどめてサポートに尋ねるとインクの使用期限が過ぎているからという事であった。改善を望むため結局プリンター本体を買い替えた。そう懲りずにまたヒューレットパッカードだ、なにしろ使うか使わないかのFAXがついて安いからの選択だ。メインの写真プリントはエプソンが担うから、事務系プリンターは出来るだけコストを抑えるのである。
ヒューレットパッカードのプリンターはインクの消費が激しい、感覚的には、A4を20枚ほど印刷したら購入時付属のインクは印刷できなくなった。そこで大容量インクを購入し入れ替えたのであるが、その後せいぜい10枚ほどしか印刷の記憶がないし、80%程の残量表示なのに、印刷できない状態なのである。
ビックカメラに向かう前にインクの型番を再確認しようと、HPの良くできた多機能なアプリケーションからプリンターのステータスを探しても何故かインクの型番は分からないのである。それはインクのステータスからもHPのwebサイトからも分からず、結局プリンターに取り付けられているインクカートリッジを確認して出かけた。
ビックカメラのプリンターインクの売り場は隅に追いやられている。そして、ヒューレットパッカードのインクは現物が置かれていないこともあって発見するまでに、とても長い時間を必要とした。細長い小さな札に型番が書かれて並んでいるのであるが、目的の型番は無い。欠品取り寄せという案内もなく、単に目的の型番の札が無い。接客の手がすくのを待って店員に尋ねると、HPのインクは札が無ければ在庫が無く、札があっても在庫が無いこともあるという返答だった。
悔恨である、いろいろと。
2021-12-04 18:10
2021年11月25日 アジアの純真。 [日常]

Nikon D850 AF-S70-200㎜
Diorが上海での展示会での、「小さな目」の写真を批判を受けて撤去し、その作品を創作した写真家が謝罪したというニュースだ。
なんのこっちゃ、である。
陰気な表情、悪い目つき、腫れぼったい一重瞼だから、欧米人が抱く昔ながらのイメージで、中国を侮辱しているというのが批判の理由だ。中国人女性写真家による恐らくモデルも中国人だろう写真なのに。
なんのこっちゃ、である。
過去にもイギリスのファッション誌に載せた写真が中国を侮辱していると批判された。理由は、中国人が想う「美人」モデルじゃあ無かったから。
写真家は謝罪に追い込まれた。
なんだそれ。
なんのこっちゃ、である。
陰気な表情、悪い目つき、腫れぼったい一重瞼だから、欧米人が抱く昔ながらのイメージで、中国を侮辱しているというのが批判の理由だ。中国人女性写真家による恐らくモデルも中国人だろう写真なのに。
なんのこっちゃ、である。
過去にもイギリスのファッション誌に載せた写真が中国を侮辱していると批判された。理由は、中国人が想う「美人」モデルじゃあ無かったから。
写真家は謝罪に追い込まれた。
なんだそれ。
タグ:写真
2021-11-25 19:49
2021年11月19日 月影をくみこぼしけり手水鉢。 [カメラ]

Fujifilm X-T2 SMC-P M*300㎜ TC1.4X
月食である。
ほぼほぼ皆既月食な部分月食らしいのである。なにしろ部分月食の部分が98%ということなので、大雑把な性格ではなくとも皆既月食で納得なのである。
という事で、カメラを用意した。部分のくせに皆既の如く赤銅色に染まるだろう月を大きく撮ろうと目論んでAPS-Cボディに300㎜レンズと更に1.4Xのテレコンバータを加えた。そうは言っても5年前のX-T2に40年前のペンタックスM*300㎜レンズとテレコンバータである。この驚異的にコンパクトな300㎜はPENTAX LXに装着していたころは確かに写りの良いレンズだったと、あくまで過去形の存在だ。
マウントアダプターにテレコンバータにレンズまで加えたところで例えば70-200㎜クラスのズームレンズより遥かにコンパクトだ。懸念は、コンパクトとはいえ600㎜相当の望遠を装着したX-T2には手ブレ補正は備わってはいないことである。なのにせっかくコンパクトだからという事で一脚で済ますのは、プロだからというわけでは無い。
天候は残念ながら薄雲がかかる。そこへテレコンバータ装着の40年前の望遠レンズと手ブレ補正は一脚である。甘い画像の言い訳のオンパレードに加え、想定外のゲインアップでノイズだらけのEVFでのピント合わせの困難さだ。ともかく、写真を撮ろう。なにしろ弘法筆を選ばずだから、ね。
という事で、カメラを用意した。部分のくせに皆既の如く赤銅色に染まるだろう月を大きく撮ろうと目論んでAPS-Cボディに300㎜レンズと更に1.4Xのテレコンバータを加えた。そうは言っても5年前のX-T2に40年前のペンタックスM*300㎜レンズとテレコンバータである。この驚異的にコンパクトな300㎜はPENTAX LXに装着していたころは確かに写りの良いレンズだったと、あくまで過去形の存在だ。
マウントアダプターにテレコンバータにレンズまで加えたところで例えば70-200㎜クラスのズームレンズより遥かにコンパクトだ。懸念は、コンパクトとはいえ600㎜相当の望遠を装着したX-T2には手ブレ補正は備わってはいないことである。なのにせっかくコンパクトだからという事で一脚で済ますのは、プロだからというわけでは無い。
天候は残念ながら薄雲がかかる。そこへテレコンバータ装着の40年前の望遠レンズと手ブレ補正は一脚である。甘い画像の言い訳のオンパレードに加え、想定外のゲインアップでノイズだらけのEVFでのピント合わせの困難さだ。ともかく、写真を撮ろう。なにしろ弘法筆を選ばずだから、ね。




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2021-11-19 20:59
2021年10月21日 夜に惑わず。 [クルマ]

Nikon KeyMission 80
ヘッドライトを交換した。
勿論”球”の交換である。つまりHIDのバーナーの交換という事だ。
随分暗くなったと、実は暫く前から気にはなっていた。とは言え、都会の街の灯りが現実から目を背ける、つまり面倒なことは後回し、には十分だった。ところが日の入りも早くなった先日の雨の夜、もはや後は無い事を思い知らされたのである。
CITROEN C5 tourer EXのヘッドライトの”球”はD1Sタイプだ。そしてこれが高価なのである。例の如くAmazonを彷徨ってフィリップスの安い方、つまり暗い方、を選択した。それでも21,458円という辛い出費だ。
お急ぎ便あつかいで3日後の今日到着という事。まあ昼過ぎまでには着くだろうから、天気予報で晴が確約された日中に作業しようと珍しく計画を立てた。前向きである。そもそも露天駐車だから明るい、雨でないは必須事項だ。ところが、着荷したのは夜だ。すでにどっぷりと日も暮れた夜だ。しかも明日は朝から雨という天気予報だ。つまり、夜陰に乗じてでも交換作業の遂行が必要である。
先ず、かつて頻繁にボンネットフードを開けることを必要としたクルマの頃に用意した作業灯、フックの付いたグリップの先にケージに守られた電球と長い電源コードが特徴的なアレ、を引っ張り出すことから作業は始まるのである。だって夜だから。
ユニット後部の丸い大きな蓋を回して外し、バーナーを交換するだけとは言え、作業空間は狭い。とくに左側はバーナーを抜き出すことは困難だ。そこでユニット上部を覆うカバーを外し、大きなコネクタを引き抜き、それに繋がる太いケーブルを逃がして何とか空間を作る必要がある。しかし問題はここからだ。バーナーの固定方法が分からないのである。狭い空間にiPhoneを差し入れ偵察写真を試みるが、期待するD1Sバーナー特有のイグナイター部を押さえる何らかのストッパーは見当たらないのである。手を入れて探るとイグナイターの四方を3~4本のピンが挟み、バーナーを中心に対象方向に突起があることが分かった。恐らく突起を逆方向に回転させるとイグナイター四方のピンが緩むのだろうと、そう解釈して抉りながらバーナーを引き抜き、繋がる電源コネクタは、スプリングテンションに依るロックだろうとマイナスドライバーで抉って外した。
作業手段が的確だったかどうかはともかく、我がC5のヘッドライトは夜目にも輝きを取り戻した。それが”暗い方”のバーナーだとしてもだ。なにしろ比較対象は、さっきまでだから。
随分暗くなったと、実は暫く前から気にはなっていた。とは言え、都会の街の灯りが現実から目を背ける、つまり面倒なことは後回し、には十分だった。ところが日の入りも早くなった先日の雨の夜、もはや後は無い事を思い知らされたのである。
CITROEN C5 tourer EXのヘッドライトの”球”はD1Sタイプだ。そしてこれが高価なのである。例の如くAmazonを彷徨ってフィリップスの安い方、つまり暗い方、を選択した。それでも21,458円という辛い出費だ。
お急ぎ便あつかいで3日後の今日到着という事。まあ昼過ぎまでには着くだろうから、天気予報で晴が確約された日中に作業しようと珍しく計画を立てた。前向きである。そもそも露天駐車だから明るい、雨でないは必須事項だ。ところが、着荷したのは夜だ。すでにどっぷりと日も暮れた夜だ。しかも明日は朝から雨という天気予報だ。つまり、夜陰に乗じてでも交換作業の遂行が必要である。
先ず、かつて頻繁にボンネットフードを開けることを必要としたクルマの頃に用意した作業灯、フックの付いたグリップの先にケージに守られた電球と長い電源コードが特徴的なアレ、を引っ張り出すことから作業は始まるのである。だって夜だから。
ユニット後部の丸い大きな蓋を回して外し、バーナーを交換するだけとは言え、作業空間は狭い。とくに左側はバーナーを抜き出すことは困難だ。そこでユニット上部を覆うカバーを外し、大きなコネクタを引き抜き、それに繋がる太いケーブルを逃がして何とか空間を作る必要がある。しかし問題はここからだ。バーナーの固定方法が分からないのである。狭い空間にiPhoneを差し入れ偵察写真を試みるが、期待するD1Sバーナー特有のイグナイター部を押さえる何らかのストッパーは見当たらないのである。手を入れて探るとイグナイターの四方を3~4本のピンが挟み、バーナーを中心に対象方向に突起があることが分かった。恐らく突起を逆方向に回転させるとイグナイター四方のピンが緩むのだろうと、そう解釈して抉りながらバーナーを引き抜き、繋がる電源コネクタは、スプリングテンションに依るロックだろうとマイナスドライバーで抉って外した。
作業手段が的確だったかどうかはともかく、我がC5のヘッドライトは夜目にも輝きを取り戻した。それが”暗い方”のバーナーだとしてもだ。なにしろ比較対象は、さっきまでだから。





2021-10-21 23:12
2021年10月4日 夢のカリフォルニアとマスキー法と。 [クルマ]

OLYMPUS XA Fujicolor FII
ホンダシビックである。
相変わらず脈絡も無く唐突なのだけど、何故か今日はWeb上でシビックの、当然最新の、話題を多数散見するので便乗して、随分昔の、思い出話だ。
ナイセストピープルはホンダに乗る、というわけで我が人生で2台目の愛車は、ホンダ Zに続いてホンダのCIVIC、後期型の初代1300ccのCVCC・CIVIC GLII-5だ。当然である。ホンダファンだし。キイロいシビックだ。大学生のくせに2台目のクルマだ、という点は置いといて、なにしろマスキー法を世界で初めてクリアしたCVCCエンジンなのだ。
それはママス&パパスかビーチボーイズかあるいはポパイのせいかは今更覚えていないのだけど、ビートルや黄色いシビックに当時のカリフォルニアの憧れが投影されていた。ちなみに、選択肢が無かった黄緑色のZ以来、赤以外の色を選んだ唯一のクルマだ。どうでもいい話だけど。
遠くは京都へ行った、長野へスキー行へ、低公害車で大衆車だったけどシビックは十分に速くて楽しいクルマだった。ちっとも回らなかった友人のL20エンジンを引き合いに出してしまうのもなんだけど、回転落ちは悪かったけれどCVCCはずっと元気だった。調子に乗ると突然ドンドンドンってフロントが外へ膨らんでヒヤッとさせられるのだったけど、よーいドンでサーキット走るわけじゃないから、山道で楽しいクルマだったのである。
ある時、箱根の山頂でエンジンが吹けなくなってやがてストールしてしまった。公衆電話を探してホンダSFに助けを乞うと、高度差による混合比の異常だろうという事でキャブレターの分解とジェットニードルバルブの調整方法を教えてくれた。ホンダらしいのである。で、教え通りシビックは蘇ったのは言うまでもない。さすがホンダである。
随分久しぶりに、最新の、シビックのWebページを開いた。カッコ良いし、性能も凄そうだし、先進機能も満載だし。だけれども、こんな大きな、高価な高級車をシビックと呼ぶんじゃ、若者は少しも楽しくないよね。
ナイセストピープルはホンダに乗る、というわけで我が人生で2台目の愛車は、ホンダ Zに続いてホンダのCIVIC、後期型の初代1300ccのCVCC・CIVIC GLII-5だ。当然である。ホンダファンだし。キイロいシビックだ。大学生のくせに2台目のクルマだ、という点は置いといて、なにしろマスキー法を世界で初めてクリアしたCVCCエンジンなのだ。
それはママス&パパスかビーチボーイズかあるいはポパイのせいかは今更覚えていないのだけど、ビートルや黄色いシビックに当時のカリフォルニアの憧れが投影されていた。ちなみに、選択肢が無かった黄緑色のZ以来、赤以外の色を選んだ唯一のクルマだ。どうでもいい話だけど。
遠くは京都へ行った、長野へスキー行へ、低公害車で大衆車だったけどシビックは十分に速くて楽しいクルマだった。ちっとも回らなかった友人のL20エンジンを引き合いに出してしまうのもなんだけど、回転落ちは悪かったけれどCVCCはずっと元気だった。調子に乗ると突然ドンドンドンってフロントが外へ膨らんでヒヤッとさせられるのだったけど、よーいドンでサーキット走るわけじゃないから、山道で楽しいクルマだったのである。
ある時、箱根の山頂でエンジンが吹けなくなってやがてストールしてしまった。公衆電話を探してホンダSFに助けを乞うと、高度差による混合比の異常だろうという事でキャブレターの分解とジェットニードルバルブの調整方法を教えてくれた。ホンダらしいのである。で、教え通りシビックは蘇ったのは言うまでもない。さすがホンダである。
随分久しぶりに、最新の、シビックのWebページを開いた。カッコ良いし、性能も凄そうだし、先進機能も満載だし。だけれども、こんな大きな、高価な高級車をシビックと呼ぶんじゃ、若者は少しも楽しくないよね。







2021-10-04 19:21
2021年9月14日 総天然色白黒写真。 [カメラ]

Nikon D850 AF-S60㎜
モノクロプリントのネタの続きだ。
『プリント』とはプリンターで印刷すること、と定義される現在だから。そして既に引伸ばし機を捨ててしまった身としては、当然プリントネタは即ちプリンターネタである。
写真にあるのは純正紙へのテスト出力。それぞれ左からメーカー純正プロファイル、真ん中がi1Studioで測色して作ったプロファイル。右はプリンタドライバの純黒調モノクロでのプリントだ。分かりにくいが、純正プロファイルでは僅かにコントラストが低くハイライトから中間調まではマゼンタ、シャドーはグリーンが被る。対して実測作成プロファイルはニュートラルな純黒調だ。そして純黒調のはずのプリンタドライバ出力は定着不良の温黒調のように赤みが強い。
プリンターからほぼほぼ満足ができるカラー写真が得られるようになった少し昔、”銀一”がその黒インク以外の全てのカラーインクを濃度の異なるグレーに入れ替えてモノクロプリンターに変貌させるという力業のモノクロプリントインクを輸入したことがあった。なにしろ写真家が如何にデジタルフォトに白黒写真を渇望しようにも、プリンターは ”カラー”プリンターでしかなかったから。間もなく登場したメーカー純正のグレーイングを搭載したモノクロ写真を標榜するプリンターも、当然、カラープリンターだ。ただ、驚くほど巧みなカラクリでカラーインクの減法混合とグレーとブラックインクでそれらしく白黒写真をこしらえるのである。
ニュートラルな純黒調プリントが得られたモノクロプリント用プロファイルの作成作業は、150色ものカラフルなカラーパッチのプリントと測色である。要するにデジタルフォトの世界では、白黒写真はカラー写真なのである。矛盾か禅問答かはともかく、そう納得すれば、どうしても拭えない黒の”色”と締まりへの物足りなさも我慢できる、ような気がする。
『プリント』とはプリンターで印刷すること、と定義される現在だから。そして既に引伸ばし機を捨ててしまった身としては、当然プリントネタは即ちプリンターネタである。
写真にあるのは純正紙へのテスト出力。それぞれ左からメーカー純正プロファイル、真ん中がi1Studioで測色して作ったプロファイル。右はプリンタドライバの純黒調モノクロでのプリントだ。分かりにくいが、純正プロファイルでは僅かにコントラストが低くハイライトから中間調まではマゼンタ、シャドーはグリーンが被る。対して実測作成プロファイルはニュートラルな純黒調だ。そして純黒調のはずのプリンタドライバ出力は定着不良の温黒調のように赤みが強い。
プリンターからほぼほぼ満足ができるカラー写真が得られるようになった少し昔、”銀一”がその黒インク以外の全てのカラーインクを濃度の異なるグレーに入れ替えてモノクロプリンターに変貌させるという力業のモノクロプリントインクを輸入したことがあった。なにしろ写真家が如何にデジタルフォトに白黒写真を渇望しようにも、プリンターは ”カラー”プリンターでしかなかったから。間もなく登場したメーカー純正のグレーイングを搭載したモノクロ写真を標榜するプリンターも、当然、カラープリンターだ。ただ、驚くほど巧みなカラクリでカラーインクの減法混合とグレーとブラックインクでそれらしく白黒写真をこしらえるのである。
ニュートラルな純黒調プリントが得られたモノクロプリント用プロファイルの作成作業は、150色ものカラフルなカラーパッチのプリントと測色である。要するにデジタルフォトの世界では、白黒写真はカラー写真なのである。矛盾か禅問答かはともかく、そう納得すれば、どうしても拭えない黒の”色”と締まりへの物足りなさも我慢できる、ような気がする。








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2021-09-14 16:39
2021年9月10日 時にはスーラのように。 [カメラ]

ASAHI PENTAX SPF SMC-T50mm NEOPAN SSS

Nikon D850 AF-S60㎜
スポッティングの話だ。
それは『プリント』という言葉がフィルムから印画紙に”焼き付ける”化学的作業を意味していた時代、作品の完成に必須な最終的な行為のこと。
銀塩写真において、例えば最終的にモノクロプリントを望むには些か手数を要するのである。先ず撮影済みのフィルムを現像しネガフィルムを生成。しかる後暗室内でそのネガを引伸ばし機によって求める大きさの印画紙に露光する所謂DPE作業という流れだ。ちなみにお仕事においても新聞広告はプリント入稿だったから、全段広告なんかの時はベセラーの4ⅹ5の引伸ばし機で少し柔らかな全紙プリントを焼いていたのである。
問題なのは”引伸ばし”だ。その字のごとくネガフィルムを拡大投影するわけであるから、細心の注意を払ったとしても幾ばくかのネガ上の汚れや銀粒子の欠落も拡大され、プリントに写り込んでしまう。そこで『スポッティング』だ。要は墨で印画紙上の銀粒子を書き足して修復する作業である。
道具として、かつては2枚目の写真のようなスポッティングカラーなるものが何社からか販売されていた。これをペロッと穂先を舐めた面相筆に移しとり、親指の爪の上でささっと濃度を整えたらひたすらにポチポチと銀粒子に似せて点描していくのである。余談だけれど、ニチゲーの写真学科の1年時、写基礎というカリキュラムの中で比較的早期に出された課題に、ゴミだらけの写真の修復があった。その写真は何故か担任教授のポートレートだったから提出された多くが、結局修復以上の想像力に満ちた仕上がりだったことは言うまでもない。
デジタルフォトの今、例のフィルムたちは、そのデータをPhotshop Lightroom Classicのカタログに纏めてある。まあ、いろいろと忸怩たる思いの”おうち時間”だけど、プリントでもしようかと開いた。
現像モジュールの円形フィルターツールはかつての針金の先の黒紙や両掌で作った小穴のような覆い焼きや焼き込みの再現が楽しい。そして仕上げはPhotoshopに読み込んでのスポット修復ブラシツールだ。D850で複写した高精細のフィルムを銀粒子が見えるまで拡大表示、ブラシサイズを粒子よりやや大きくそしてボケ足を大きくクリック。見事に粒子が復元できる。きっとプリンターでのモノクロ出力には過剰な細部へのスポッティングだけれど、驚くほど情報が写り込んだフィルムを眺めながらのポチポチが楽しくてやめられない。つまり、結局、モノクロ写真は手段が変わっても楽しいのである。

銀塩写真において、例えば最終的にモノクロプリントを望むには些か手数を要するのである。先ず撮影済みのフィルムを現像しネガフィルムを生成。しかる後暗室内でそのネガを引伸ばし機によって求める大きさの印画紙に露光する所謂DPE作業という流れだ。ちなみにお仕事においても新聞広告はプリント入稿だったから、全段広告なんかの時はベセラーの4ⅹ5の引伸ばし機で少し柔らかな全紙プリントを焼いていたのである。
問題なのは”引伸ばし”だ。その字のごとくネガフィルムを拡大投影するわけであるから、細心の注意を払ったとしても幾ばくかのネガ上の汚れや銀粒子の欠落も拡大され、プリントに写り込んでしまう。そこで『スポッティング』だ。要は墨で印画紙上の銀粒子を書き足して修復する作業である。
道具として、かつては2枚目の写真のようなスポッティングカラーなるものが何社からか販売されていた。これをペロッと穂先を舐めた面相筆に移しとり、親指の爪の上でささっと濃度を整えたらひたすらにポチポチと銀粒子に似せて点描していくのである。余談だけれど、ニチゲーの写真学科の1年時、写基礎というカリキュラムの中で比較的早期に出された課題に、ゴミだらけの写真の修復があった。その写真は何故か担任教授のポートレートだったから提出された多くが、結局修復以上の想像力に満ちた仕上がりだったことは言うまでもない。
デジタルフォトの今、例のフィルムたちは、そのデータをPhotshop Lightroom Classicのカタログに纏めてある。まあ、いろいろと忸怩たる思いの”おうち時間”だけど、プリントでもしようかと開いた。
現像モジュールの円形フィルターツールはかつての針金の先の黒紙や両掌で作った小穴のような覆い焼きや焼き込みの再現が楽しい。そして仕上げはPhotoshopに読み込んでのスポット修復ブラシツールだ。D850で複写した高精細のフィルムを銀粒子が見えるまで拡大表示、ブラシサイズを粒子よりやや大きくそしてボケ足を大きくクリック。見事に粒子が復元できる。きっとプリンターでのモノクロ出力には過剰な細部へのスポッティングだけれど、驚くほど情報が写り込んだフィルムを眺めながらのポチポチが楽しくてやめられない。つまり、結局、モノクロ写真は手段が変わっても楽しいのである。









2021-09-10 19:19