2018年10月30日 今月のご挨拶状。陽だまりで。 [日常]
Nikon D850 AF-S70-200mm
今月のご挨拶状であります。
ついこの間まで、それこそ茹だるように暑かったのが、手の平を返すが如くいきなり冬になったり、秋に戻ったりで、否が応でも気候変動の不安を実感してしまうのである。
ともかく、寒くなった今月は陽だまりのネコの写真とした。ついで、陽だまりの消えた日の落ちた夜にそれは当然のように膝に乗ってきて一通り居住まいを直し寛ぐ、そのすっかりデカい猫に成長した君の体重は、正直かなりの苦痛だと愚痴も書き連ねたいところであるが、まあきっと、それは彼は読むまい。
ネコは当然、太陽光の赤外線部分の熱エネルギーを享受し。それを撮ろうとするフォトグラファーは可視光域の光エネルギーを借用するのである。
電磁波の一種である光は波として減衰しながら物体から反射し、それをカメラは記録するというプロセスだ。デジタルカメラの今は光のエネルギーを電気量に変換し、それを情報として記録している。よく言われる説明に、撮像素子のフォトセルをバケツと考え、そこにボーアの相補性にあるように光のもう一つの性質の光子フォトンが溜まる量で光を測っているのである。そこでフォトセルが大きい方が多くのフォトンを溜められる、つまり撮像素子上の各フォトセルの変化量の分母が大きくなるのでより細かく情報を取り出せる、結果画質が良くなるという論が成り立つのである。
画素数が少ない方が高画質だ、と主張する側の論拠はこれだ。とはいえ画素数が少ないことは平面方向の情報量の不足を意味する。例えば粒子の大きさが一定のフィルムではより多くの粒子、平面方向の情報量を増やすため135より120、4ⅹ5、5ⅹ7、8ⅹ10と高画質を求めて大きなフィルムで撮影することが、シビアな画質が要求される広告写真などでは常識だった。これはデジタルカメラにも当てはまるのである。
画質の良い写真を得るためには、大きなフォトセルを持つ撮像素子も、いくらでも多い画素数を持った撮像素子も必要なのである。ということで新型カメラの性能やその価格を思い秋の夜長は少し悩ましい、結局フィルムの時代もデジタルカメラの今もフォトグラファーの悩みはきりがない。まぁここはネコに倣って陽だまりでのんびり達観を気取りたいものである。
2018-10-30 12:18
2018年10月14日 とらやのあん。 [お気に入り]
FUJIFILM X-T2 SMC Pentax FA 35mm
あんペーストである。
トラヤカフェのあんスタンドのあんペースト、勿論好みは小倉あんだ。なんとも「あん」ずくしである。
甘いモノはちょっと、などとのたまう不憫な身の上の御仁にはおそらく、どうでもいい事ではあろうが、アンコではなくてあんペーストである点が重要なのである。つまり、アンコはその通りで何かの中に詰めたりあるいはたっぷり載せたりで主役として楽しむもであり、ペーストは何かに塗布して味付けとして楽しむものだ。例えばコッペパンの切り込みにマーガリンと共にたっぷり挟み込むのはアンコで、6枚切り食パンのトーストにバターと重ねて塗りたいのがあんペーストというわけである。
あの”とらや”であることが購入動機の主因であることは言うまでもない。それはつまり、夜の梅をいつかバタートーストに塗りたくりたいという願望への、正しい解決策であるはずだからだ。とは言えそう納得とは難しい、なにしろ開封後一口目に感じたのは少し尖った甘さだったから。これまた先述の不憫な御仁には理解困難とは思うが、それはとらやへの期待に反する安易な甘みの強い味だったという事である。ペーストだから、この味なのだろうかと些か戸惑ったのは否めない。ただそれは冷蔵庫で日を置くことで落ち着いたのか、あるいは瓶の中の上面から食べ進んだ位置のせいか、今日の昼食の時には尖った甘さを感じることは無かった。もしかすると開封時に攪拌するのが良いのかもしれない。
願わくは、あんペーストせめて小倉あんバージョンだけでも小豆の味と存在感を増してくれることを望むのものである。あくまで願望は、夜の梅のシベリアではなくて、バタートーストへの塗布だからね。
2018-10-14 16:50
2018年10月5日 今月の、実は先月の、でも今日だから。 [日常]
FUJIFILM X-T2 XF18-55mm
まったく今更とはいえ、今日だからの、9月のご挨拶状であります。
写真は築地市場、そう今日実質的に80年余の営業を終えた市場のそれだから、今更な点はご容赦を願うのである。
東京都中央卸売市場の一つである「築地市場」が豊洲に移転する、と事務的に言ってしまえば、まあその通りなんだけれども、そこはそれ魚、市場、築地と三段論法で長年親しんできたので心情的には些か寂しいのである。とは言え仲卸や場内の飲食店は引っ越しなわけであるから、目利きとか味とかといった「築地」に求めていたキーワードも移転するだけだろう。暫くすればきっと、「豊洲」としたり顔で語るのだと予防線を張っておこう。
築地市場の記憶として、『東京の技』http://waza.tokyo/に築地で三代のマグロ仲卸を加えました。
東京都中央卸売市場の一つである「築地市場」が豊洲に移転する、と事務的に言ってしまえば、まあその通りなんだけれども、そこはそれ魚、市場、築地と三段論法で長年親しんできたので心情的には些か寂しいのである。とは言え仲卸や場内の飲食店は引っ越しなわけであるから、目利きとか味とかといった「築地」に求めていたキーワードも移転するだけだろう。暫くすればきっと、「豊洲」としたり顔で語るのだと予防線を張っておこう。
築地市場の記憶として、『東京の技』http://waza.tokyo/に築地で三代のマグロ仲卸を加えました。
タグ:グリーティングカード 写真
2018-10-05 18:44