2022年12月21日 遺産と伝承。 [カメラ]

ASAHI PENTAX SP KOMURA 24㎜ NEOPAN SSS


遠い記憶の写真だ。1976年の国鉄ストの時の、池袋駅東口である。タクシー待ちの行列の向こうに巨大なアサヒペンタックスSP(SL?)が回っていた。
そんなペンタックスが、つまりリコーイメージングがフィルムプロジェクトスタートと発表をした。勿論2022年の”今”だ。1976年当時だったら、いまさら何それだけれど、”今”であっても、やっぱりいまさら何それだ。
この期に及んでフィルムカメラを新規に開発するのだという。遂に居直ったかペンタックスである。蛇に睨まれた蛙とか窮鼠猫を嚙むとかと、つい思い浮かんだ。
大義として技術の承継を目的という。カメラは本来精密機械だ、特に一眼レフフィルムカメラの構造とその動作はかつての技術大国ニッポンの象徴だった。ミラーレスデジタルカメラが主流となり失われつつあるそれを承継する為に残された時間は確かに少ない。一眼レフ専門宣言のペンタックスとして更に思いを深化させたという事だろう。
近年の社風の変化になんとなく疎遠だったのだけれど、らしいペンタックスが帰ってきたようで少し嬉しい。とは言え、ミラーレスデジタルカメラが間違いのないカメラの未来である中、フィルムカメラが承継し再生すべき技術遺産なのかは甚だ疑問だ。
まずはフィルムコンパクトカメラからという事だけれど、出来ればデジタル版のESPIO miniが欲しいなあ。







2022-12-21 17:43
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