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2021年12月23日 シトロエンじゃないDS。 [クルマ]

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Fujifilm X-T2 XF18-55mm

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PENTAX 67 SMC-P400mm Fuji RAP


DS3 CROSSBACKの話だ。

C5 tourerの車検の代車である。13年目のC5の車検は大波乱なのだけれど、それは戻ってきてからの話題だ。


ちなみに2枚目の写真は、コートのカタログにどうしても使いたくて個人所有のDS21を1週間ほどお借りして撮影したものである。ロケ地は日光だ、都内の一般道も高速道路も山坂道も、もう、ホントに、当たり前だけど溢れるばかりの濃厚なシトロエンだった。オーナーの、乗ると欲しくなっちゃいますよの言葉通り返却がたまらなく惜しかった。


で、DS3 CROSSBACK。シトロエンからDSブランドがメーカーとして独立した後の新世代のクルマだ。シトロエンじゃあないDSに乗るのは実は初めてだ。小さいクルマだけど、DSはプレミアムブランドを標榜しているだけあってこのDS3も小さな高級車的なしつらえだ、もっとも価格を考えれば高級で当たり前でもあるけれど。


欧州風に言えばBセグメントのコンパクトカーなのだけど、そこはSUV仕立てなのと面の張ったデザインからか小さくは感じない。特にリア周りは、悪く言えばぼてっとして、ボリューム感に満ちている。乗り込んでもアップライトに座るせいか前席に関してはやはり小さくは感じない。室内は黒にダークブラウンのツートーンだったり流石小さな高級車はオシャレである。


凄く静かなわけでは無いけど、2Lクラスのクルマのように走る。けれど1.2Lターボエンジンである。つまり、かつてシトロエンに宗旨替えするまで乗っていたシティターボと一緒だ。とは言えターボでピーキーなパワーを絞り出していたシティに対し、現代は小さなエンジンから大きな排気量のようなフラットなトルクを作り出すのがターボチャージャーの役目だ。だからDS3 CROSSBACKの走りは大人だ。けれど、すきを見てスロットルペダルを深く踏み込むと、勿論ターボですからと、気持ちのいい排気音とともに、シティターボのように、加速することも間違いない。

暗い室内色と小さめの窓のせいか穴の底で運転しているようで落ち着かない。小さなクルマなのにボディの見切りが悪く、左側の内輪差が妙に気になる。とくにまるで欄間のように高い位置の小さなリアウインドウの視界は狭い。颯爽と助手席側背もたれに手をかけてのバックでの車庫入れなどは、望まない方が得策である。

借りだしたクルマのオドメーターは僅か970kmだ。経験上旧PSAのクルマは、それが馴染むのに少し時間がかかった。例えばシトロエンは5000㎞、10000㎞、20000㎞と脱皮するようにシトロエンになっていったのである。だからこのDS3 CROSSBACKはまだまだ本気出してない、のだと思うのだけど、乗り味が悪くてちっとも楽しくない。サスペンションが不必要に固いわけじゃないし、3気筒だけど振動も無く十分なパワーのエンジンも不満はないのに、乗る気がしないのである。踏み始めの感触が酷く悪いブレーキも一因かもしれない、穴の底のような閉塞感も、固くは無いけど少し落ち着かない足回りも原因かもしれない。

DS3 CROSSBACKに、かつてコンベンショナルなサスペンションで絶妙で高級な乗り味を示してくれたシトロエンZXを懐かしむことは出来ない。やっぱりDSは、もうシトロエンじゃあないようだ。

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