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2020年6月6日 Black Lives Matter [カメラ]

yokosuka1979.jpg
ASAHI PENTAX SP SMCT55㎜ + FUJI RD

1979年の横須賀の写真だ。
ヨコスカを母港としていた米海軍航空母艦ミッドウエイの乗員の写真だ。

例のごとく整理されていない中、ビネガーシンドロームのモノクロネガ発掘中に見つけたポジフィルムの一枚だ。またこれも未整理なのに撮影年を断言するのは右の水兵が着ている航海記念Tシャツに1979年とあるからだ。余談だけど親しくなった別の水兵に同じTシャツを貰った、ヘインズ製のそれはやたら丈夫で10年以上着続けても襟が伸びることすらなかった。1970年代のメイドインUSAさすがだ。

ニチゲーの写真学科の学生時代、ドキュメンタリー志向だったから、夜7時に自由時間となって街へ出てくる『アメリカ人』を写すために基地のゲート前で待ち構えて、写真を撮っていた。

アメリカ海軍基地らしくゲートから出てくるのは様々な人種だった。とは言え、当然多くは『白人』か『黒人である。仲良く連れ立って出てくることも勿論少なくはなかったけど、やはりほとんどはそれぞれが別々だった。ソウルトレインでダンスしてそうな装いの黒人のグループに、日本語でのナンパの仕方を教えてほしいと乞われ先ず服装を改めることを伝えて、即席日本語教室を開いていたところ、彼らが去った後しばらく前から様子を見ていた下士官の制服の白人が厳しい表情で近寄ってきて「ブラックマンと話をするな!」と言い捨てて去っていった。

遅い夕食はゲート近くのハンバーガーショップだ。そこで地元の不良に絡まれた、もちろん日本人の若者だ。横浜か?と彼らは訊いてきた。東京から来たということで何事もなく収まったのだけど、隣接する横浜との間には彼らなりのボーダーラインがあって、互いに排他的関係なのだという。

見た目や思想や出身などが異なることで、勝手に線を引き、その向こうを否定する。単純な間違いだ、分けて考える合理的理由がないからだ。線さえ引かなければすぐにその間違いに気付けるはずだ。

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