2016年6月1日 写真の日。 [カメラ]
Nikon D800 AF-S 24-70mm
今日ロクガツツイタチは「写真の日」、でも、ある。
電波の日や気象記念日だけでなく今日は写真の日なのだと、一応写真関係者として声を大にしておきたい。
とは言え、日本人初の写真撮影を上野彦馬による島津斉彬の写真だとする、そもそも曖昧な事象で年号も日付も不正確な由来が、他の「日」に比べ些か引け目を負ってしまうのである。ただ、一度決めたからと、その誤りの発覚後も居直って今日まで来ている奔放さは、嫌いじゃあ無い。
写真は記録だったりプロパガンダだったり芸術だったり自己表現だったり趣味だったり仕事だったり自由自在だ。だからプロフェッショナル・フォトグラファーを名乗るのにライセンスは要らない、つまり教則は無いのである。例えば広告写真で、メーカーによってカステラの厚みが規定されていたり、トマトスライスがミリ単位だったり、腕時計の針の位置や、クルマのフロントとサイドの比率なんかの決まり事は特殊な事情だ。
人としての常識やマナーといった原則の上で写真は自由に楽しむものだ。運を除けば被写体を見つけるのはセンスだ、撮影するのはスキルだ、そこに悩んで自在に応用するのが写真の面白さだと思うのである。
ニュースで報じられてしまう嘆かわしい行為のカメラマン氏に問いたい。氾濫する情報に安易に型を嵌めてわざわざ自由な楽しさを放棄しているのではと。ネットで喧しい助言者たちに問いたい。その高速連写も、その超高感度も、その三脚も、そのレンズも、その構図も、その撮影場所も、そしてその被写体も不要な思い込みなのではと。
デジタルとWebで下岡蓮杖や上野彦馬よりずっと自由に振舞えるはずの写真文化が、、今、少し危機だと写真の日に思うのであった。
2016-06-01 14:40
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