SSブログ

2011年7月25日 テレビのいない朝。 [日常]

anarogtv.jpgYNWA2.jpg
Panasonic LUMIX FX-500

今朝は文字通り静かな朝を迎えた。
パンを焼くトースターのジリジリという音だけが響く食卓のアナログテレビは何も映らない。朝の連続テレビ小説を期待する習慣を持っていなかった事は幸いであるが、時計代わりの朝の情報番組が観られないのは何となく不安である。

昨日のお昼でテレビのアナログ放送は終了した。固唾をのんでその瞬間を待っていたら、時間通りに呆気なく、ただ唐突に終わってしまった。いよいよ昭和は遠い昔になって行くのだ。

我々の世代は始めて家でテレビを購入した日の事をテレビが「来た日」と表現していた事に異存はないと思う。テレビが家族の中心に置かれたのは物心もついてからである、無論、昨今の大作ドラマに必ず冠せられる開局○○年記念という年数から察するに生まれる以前からテレビ放送はあったのであろうが、テレビ受像機が家に来たのは物心ついてからの出来事であった。

19型が大型であった時代だ。アールデコっぽい長い足が付いた奥行きのある大きな四角いテレビは丸っこいブラウン管の前にフレネルレンズや水を入れる凸レンズ形状の画面拡大オプションが取り付けられ、さらにおしゃれな織物のカバーなどで普段は覆われていた。テレビは観る時が決まっていたのである。因にカラーに見えるという触込みのレインボーカラーに塗り分けられた画面カバーを付けてもカラーには見えなかったのは幼かったせいだろうか。

昨日の深夜、日付の変わるのを境に電波も停止した。直前、感謝のメッセージが流れたそうだが見逃してしまった、他のテレビでCS放送のツールドフランスのゴールを観ていたから。今やテレビは忙しいのだ、映さなければいけないメディアが山のようにある、アナログでは間に合わないのだ。食卓のテレビのチデジカを今更ながら急がねばならない、ただデコードの時間分だけ時差のあるデジタル放送に統一された日本は少しだけ朝が遅くなるのだろうかと不安ではある。

nice!(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

Facebook コメント

トラックバック 0