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2009年7月5日 コンセプトという尺度 [カメラ]

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PENTAX K20D FA35mm

最近、オリンパスのTVCMをよく目にする。
オリンパスペンE-P1のコマーシャルである。勿論。新発売なのだから露出度と知名度を一気に上げる至極当然な事である。出稿量もかなり多いのかよく目にする、もっともアタシのテレビ視聴パターンに偶々あっているだけかもしれないし、カメラのCFという事で気になっているだけなのかもしれないが、ともかく記憶に残っているのであった。
記憶に残っているのであるからTVCMとしては正解なのであろうが、なんとも違和感の記憶である。

カメラメーカーも昔からよくイメージキャラクターを設定する。最高傑作はペンタックスの『黒い男』であろうが、写真家が広告の顔というときを経て所謂タレントを起用するようになった。ここでも当時のペンタックスは早見 優で見事な広告を展開している。ガールフレンドを写真に収めたいというオトコノコ目線つながりでミノルタの宮崎美子のCMも傑作である。シチュエーションは現在では盗撮というキーワードでNGを食らう可能性はあるが。ちなみに当時大学生だったアタシはアルバイトでこのミノルタX-7(700だったかな)の写す側の立場のラジオCMのナレーションをした事は余談である。

で、E-P1のCMである。オリンパスは当然のように宮崎あおいの続投であるが、なんとも不思議なキャラクター設定である。エンポリオアルマーニの日本向けのミューズ(言い過ぎか)でもあった宮崎あおいを使いたかったのか、オシャレにしたかったのか妙にファッショナブルなCFである。当然ポスターやカタログも同じコンセプトである。

違和感はそこにある。宮崎あおいの魅力は等身大の可愛らしさにあると思う、コットンの肌触りの気安さとでも言うべき魅力だと感じていた。オリンパスの当初の一眼レフでの手作り風ストラップを首にした彼女はカメラ女子の人口を増加させるほど魅力的だった。なのにこのE-P1の彼女はつまらない。というより、そもそもがE-P1がそういうコンセプトのカメラではないだろう。

昔のペンがそうであったように、E-P1もカジュアルでチープなカメラである。プラスティックのボディは塗装にかえて表皮に金属素材を貼付けた仕上がりであり、レンズにいたっては微笑ましいほどチープである。でもそれがこのカメラの魅力であるはず、一眼”レフ”のように構えなくて(フォールディングじゃない)使えるカジュアルなまさにかってのPENである。宮崎あおいの持つ魅力はE-P1でこそ生きると思ったのに残念な広告展開である。
アタシにまかしてくれれば良い絵を撮るゾと言っておこう。

同様にPENTAX K-7というカメラもコンセプトのブレが大きいよう感じる。
こちらは、広告展開というよりカメラそのものにである。会社自体がブレブレなのだから製品自体致し方ないと考えるべきであろうが、ユーザー層の不明瞭なK-7である。旧体制のころ高画質高性能をアナウンスしたものの新体制に変化したメーカーから生み出された新型カメラはコストカットばかりが目についてしまうのだった。やっと金属外装になったり視野率を100%にしたりやっと高画質LCDにと進化した部分もあるが、画質にもカメラ性能にも飛び抜けたモノが無い。足りない機能も多く、小型軽量の入門機なのか高級機なのか判りにくい。

小型化は確かに性能である。が、カメラとしての基本性能に影響してしまうのは本末転倒である。*istDであれほど苦労した熱は今回の小型化でもクリアされてはいないようである。SR機構との兼ね合いでCMOSの冷却は出来ない上小型のボディに隙間無く実装されている、LVや動画での結果は推して知るべしであろう。FullHDで撮れないことも物足りない、進化すべきAFも実質的には何も変わっていないとペンタックスがよく言う積み残しばかりである。外部インターフェイス部の蓋がやっと柔らかなゴム製になった。BBSを見ていると不満に感じているヒトもいるようだがお仕事ではコンピュータと繋いだままなのだから、今までの固い蓋は邪魔だった。ところが、無意味にもK-7にはキャプチャソフトの備えは無いのである。ついでにPCソケットの蓋はいい加減なんとかすべきであろう、無くせと言わんばかりの小さな蓋をニコン機や*istDの様にしないのは何故なのか。実に解らないカメラである。


 

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