SSブログ

2008年10月26日 最中の中はアンコ [お気に入り]

kanousyoujyu2.jpg
PENTAX K10D DA 35mm Macro Ltd

最中である。
頂き物である。この菓子本来の用途とは異なる事で頂いたのであるが、恐らくアタシの嗜好を勘案しての選択であったのではと思うと有り難いのであった。

叶匠寿庵の『百福百寿』という大振りの最中である。四等分する一つは、ほぼ通常の四角い最中の大きさになるように分割線が入れられているのである。分割などせずともそのまま一気に食べる事に何らの障害の無いアタシではあるが、さすがに人目という世間体は気になるので外ではそんな振る舞いは自重するのである。

さて『百福百寿』、大きさを除けば典型的な最中である。やや柔らかな皮の中にタップリな小豆餡とその中に求肥という構造である。最中とはアンコそのものを食するに等しい菓子なのだ、餅の澱粉を焼いた所謂最中の皮は薄くその存在は僅かなアクセントに過ぎない。そこで餡の中に栗や求肥などを入れるのであろう。勿論それらの味も楽しみの一つであるが、やはりアンコの味の善し悪しに拘りが欲しい所である。いまだにひねりの無い甘さのみが直線的に舌を刺す不出来な最中に遭遇する事があり悲しいのであるが、こと叶匠寿庵に於いてはアンコの味に間違いが無いのである。甘みばかりが先行するのではなく豆としての旨味がキチンと出ていてくれるのである。

叶匠寿庵といえば以前『ビーパル』と言うアウトドア系雑誌の創刊時頃、木のお医者さんや宮大工の興味深い連載と並んで、
寿長生の郷を開く頃の叶匠寿庵の社長の連載がありやや贔屓であったのだ。仕事で寿長生の郷を訪ねた事がある、撮影の合間に利休の書の掛け軸のある茶室でお点前を御馳走になった、その時のお茶菓子も小豆餡のものだったと記憶がある。濃茶との相性も悪く無い甘みであった事を思い出した。

ま、それはともかく大きな最中はホールのままのケーキが冷蔵庫にある様な幸福感を醸し出すのであった。



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0